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ガッとふすまが開いて、ボスグループのひとりが吐き捨てるように…中川翔子を苦しめた“理不尽すぎる”いじめ体験

ガッとふすまが開いて、ボスグループのひとりが吐き捨てるように…中川翔子を苦しめた“理不尽すぎる”いじめ体験

中川 翔子

『「死ぬんじゃねーぞ!!」 いじめられている君はゼッタイ悪くない』より#1

出典 : #文春文庫
ジャンル : #ノンフィクション

 すでにみんながプリクラ帳を見せ合い、楽しそうな雰囲気になっているのを見て、「やばい!」と思いあわててプリクラを撮りに行きました。急だったし、小学校の時の仲よしの友人とは学校が離れてしまったので、ひとりで。

 そして、プリクラ帳を持ってないけど、なにか代わりになるものはないか? と、あわてて家中を探しました。おばあちゃんが和紙を貼って作ってくれた小さいノートを見つけ、急いで撮ったプリクラを貼り、翌日学校に持っていきました。

 

「プリクラ帳、持ってきたよ!」と、見せたときにまわりの空気が一変しました。わたしは凍りつきました。

「えっ、なに? ひとりプリクラだし変なノート。おばあちゃんの? なにそれおかしくない? キモい……」

 あっ、間違えてしまった、やらかしてしまった、と背筋が冷たくなった瞬間を覚えています。

 ちょっと空気が読めなかったり、ちょっと変わっていたり、ちょっと変だったり。

 それは、個性としてではなく、キモい、とカウントされてしまうのです。

 たとえば、自分があまり知らない話題で盛り上がっているとします。それでもうまく話に乗っかって立ち回れないと、たちまち輪からはずされてしまいます。

 わたしはそれが下手でした。恋愛の話やアイドルの話にうまくついていくことができませんでした。相手の好みに合わせてうまく振る舞うことができなかったのです。わからない話題を振られてアワアワとしてしまうことが何度もありました。

 気づけば、となりの席の目立つ子はたちまちクラスのボスグループに。

 そして、最初からしくじったわたしは挽回するチャンスも見つけられずに、あきらかに立ち位置が最下層になっていきました。

 わたしは幼い頃から、漫画やアニメ、ゲームが大好きでした。母が働いていたので、ひとりの時間をその好きなことに使っていました。夢中で絵を描く時間が好きでした。時間を忘れて明け方になってしまうこともたびたびありました。でもそれは自分にとっては普通のことで、それが変わったことだと思っていなかったのです。

文春文庫
「死ぬんじゃねーぞ!!」
いじめられている君はゼッタイ悪くない
中川翔子

定価:770円(税込)発売日:2022年08月03日

電子書籍
「死ぬんじゃねーぞ!!」
いじめられている君はゼッタイ悪くない
中川翔子

発売日:2022年08月03日

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