- 2025.01.20
- 読書オンライン
「大地真央さんは“女王陛下”」…タイ俳優も心酔!「中島ハルコ3」の裏側
「文春文庫」編集部
「最高のオバハン 中島ハルコ ~マダム・イン・ちょこっとだけバンコク~」スタート記念インタビュー
出典 : #文春オンライン
ジャンル :
#小説
,#エンタメ・ミステリ
〈【大地真央&松本まりか】タイで象に乗り、カンボジアで子供たちと涙の別れ、蒲郡では朝6時に…ドラマ「最高のオバハン」の中島ハルコ&いづみ、パート3では世界を股にかけた大活躍〉から続く
1月期ドラマ「最高のオバハン中島ハルコ ~マダム・イン・ちょこっとだけバンコク~」(フジテレビ系土ドラ、毎週土曜23:40~放送、原作は作家・林真理子さんの『最高のオバハン 中島ハルコの恋愛相談室』『最高のオバハン 中島ハルコはまだ懲りてない!』)がスタートした。
今回でパート3を迎える人気ドラマだが、大地真央さん演じる「美と愛のスーパードクター」中島ハルコの毒舌にも磨きがかかり、ついにタイ、カンボジアなどアジアにも進出。インターナショナルに大活躍する。
近年はアジアのエンタテインメントが世界的に注目を集める中、タイドラマ人気も急上昇中。そのタイで、今最も熱い視線を浴びる俳優ジー・スッティラックさん。タイで絶大な人気を誇るスター俳優が、本作で日本のドラマ初出演を果たした。“微笑みの国”からやってきた俳優の魅力に迫る。
◆◆◆
――日本のドラマは初挑戦ですね。今の気持ちはどうですか?
ジー 実はオファーをいただいた時は信じられなくて、「ドッキリですか?」ってマネージャーに何度も確認してしまいました(笑)。喜びと興奮で、胸がいっぱいになりました。小さい頃から日本のアニメや文化が好きで、いつか日本で仕事をするのが夢だったので、本当に嬉しいです。
何カ月も前から食事制限を始め、身体を絞ってから現場入りしました。
――ジーさんはタイでは国民的人気を誇る俳優で、演技派としても知られていると伺いました。タイのドラマや映画では、どんな役を演じることが多いですか?
ジー 色々な役を演じてきました。男女の恋人役からゲーマー、チンピラ…60代のおじさん役をやったこともあります。何でもやりますよ(笑)。
――今回演じる「ラン」はどんなキャラクターですか?
ジー ランは大財閥の御曹司で、さらに「とある秘密を抱えた役」という、チャレンジングな役どころです。一見完璧な人生を送っているように見えますが、内面は繊細で、周りの人の気持ちを誰よりも大切にしている人物です。
様々な形の愛が描かれた難しいテーマですが、「男性が男性を愛する」とか「女性が女性を愛する」といった固定観念にとらわれず、感じたままの気持ちで演じています。
――ランを演じる上で、苦労した点はありますか?
ジー ランは、僕が今まで演じてきた役の中で一番「良い人」なんです。欠点らしい欠点がなく、ピュアな心の持ち主なので、どう演じたら彼の内面の美しさや温かさが伝わるか、試行錯誤しました。愛情の表現もステレオタイプにならないよう、監督や共演者とじっくり話し合いを重ねました。
――タイは“微笑みの国”と言われて優しいイメージがあります。今回ハルコは世の中の悩みや不正に対して“毒舌”で切り込んでいくという作品ですが、ジーさんはハルコの言葉に共感する部分はありますか?
ジー とても共感します。確かにストレートな物言いですが、ハルコさんの言葉にはまさに問題にはまって沈み込んでいる人を癒やし、立ち上がらせ、問題を解決に導く力があると思います。だから最初モヤモヤしていた問題も、あとでハルコさんのおかげでしっかり解決するので、とてもスカッとするドラマで、面白くないはずがないです!
――ジーさんは、例えばご両親や先生、先輩などから、愛情を込めて厳しい言葉をかけられたことはありますか?
ジー 両親は僕に、とても自由に人生を歩ませてくれました。そして僕が間違ったことをした時は「ほらね、今の失敗は良い教訓になったでしょう? これからどうすれば良いのか、何が正しいのか、自分で分かるでしょ?」と言ってくれました。ハルコさんとは違うアプローチだけど、でも問題にはまっている人を立ち上がらせて解決に導いてくれる、という点では同じだと思います。
――日本の撮影現場の雰囲気はいかがですか? またタイとの違いがあれば教えてください?
ジー 日本の撮影現場は、タイとは何もかも違いますね。仕事の進め方、準備の段階、現場の雰囲気、共演者とのやりとり…ただこの現場で一番感じたのは、お互いの演技のエネルギーを交換する俳優同士のやりとりがタイの俳優のやり方とまったく違っていて、とてもパワーを感じました。言葉で説明するのは難しいですが、すごく良い刺激になっています。
――共演の大地真央さん、松本まりかさんの印象はいかがですか?
ジー 大地真央さんは、まさに「女王陛下」です(笑)。本読みの日に初めてお会いした時は、そのオーラにただただ圧倒されました。しかし撮影初日には、私に素敵なフラワーアレンジメントをプレゼントに持ってきて歓迎して下さり、その優しさに感激しました。
松本まりかさんは、本当に可愛らしい方です。撮影の合間にコーヒーが好きという共通点も見つかり、意気投合しました。彼女は浅煎りで酸味のあるコーヒーが好きなんだそうです。彼女の柔らかい雰囲気のおかげで現場の空気が和らぎ、僕も緊張が解けました。
――日本の文化で特にお好きなものは何ですか?
ジー 日本の文化は本当にどれも魅力的で、語り尽くせません。和食は僕の大好物で、焼肉、うな丼、ひつまぶし…どれも大好きです。
とりわけ刺身が素晴らしいです。ある日、チームが「のどぐろの刺身」を持ってきてくれました。この素敵な白身魚を味わうのは初めてでした。珍しい魚で、捕まえるのも簡単ではないと聞いています。探してくれたチームの努力に感謝しています。
私はいつも「日本のどこにいても、いつもおいしい食べ物を見つけることができる」と言っています。コンビニのゆで卵でさえ美味しいです。日本で何を楽しんで食べたのかと聞かれたら、答えは「すべて」です。
いつか日本の地方でのんびり暮らしてみたい、という夢もあります。
――タイでは、日本のドラマや映画は人気ですか? ジーさんが好きな日本の作品があれば教えてください。
ジー もちろん大人気です。特にアニメは若い世代に人気で、僕も「ONE PIECE」「呪術廻戦」「僕のヒーローアカデミア」などたくさん観ています。日本のラブストーリーも好きで、小松菜奈さんが出ている映画はほとんど観ています。「糸」にはとても感動しました。
――日本の俳優さんで、共演してみたい人がいたら教えてください。
ジー (即答で)小栗旬さんです! 「クローズZERO」を観て、彼の演技に心を奪われました。喧嘩っ早い不良高校生役なのですが、とてもカッコよかった。漫画が原作の実写映画は、原作のイメージとズレてしまうことも多いと思いますが、小栗旬さんは原作のキャラクターを完璧に体現していて、本当にすごい俳優だと思いました。
――最後に、日本のファンの皆さんにメッセージをお願いします。
ジー 「最高のオバハン 中島ハルコ ~マダム・イン・ちょこっとだけバンコク~」はタイやカンボジアも舞台になっていて、いつもと少し違うハルコさんの世界を楽しんでいただけると思います。私は日本で仕事をするのは今回が初めてですが、私とチームは、最善を尽くして制作しました。この番組を楽しんでいただけたなら、また近いうちに日本でまた仕事ができると思います。どうぞ、よろしくお願いします。
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