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- 2025.02.06
- 特集
「バイブルのような一冊」伊坂幸太郎さんの大人気作『死神の精度』新装版に、コメントが続々!(第1回)
『死神の精度〈新装版〉』 (伊坂 幸太郎)
出典 : #文春文庫
ジャンル :
#エンタメ・ミステリ
伊坂幸太郎さんの『死神の精度〈新装版〉』が2025年2月5日(水)に発売となりました。真面目でちょっとズレた死神・千葉が、7日間の調査で人々の「死」を判定する大人気シリーズ。今回の新装版刊行&伊坂さんのデビュー25周年を記念して、伊坂幸太郎ファンの著名人・作家の方々からコメントをいただきました。
(全2回のうちの1回目)
伊坂幸太郎さん、25周年おめでとうございます!
中学生の頃に出会った『死神の精度』は何度も読み直したバイブルのような一冊です。友達に連れられてCDショップに行くたび、試聴機の前に立つ死神の姿を、心のどこかで探していました。大学生の時『死神の浮力』が刊行された時は飛び跳ねて喜び、大学の同好の士と語り合いました。
あれから10年以上経ち、最寄り駅のCDショップは立て続けに閉店し、CDを買うには大きな駅まで出ないといけなくなりました。サブスク全盛の今、それでも死神には、試聴機の前に立っていてほしい。ところで「吹雪に死神」は、とてもフェアでスマートな本格推理の逸品なので特にオススメです。
阿津川辰海さん(作家)
◇
いまでもはっきりと覚えています。高校時代、一夜漬けが必須の期末試験前日。息抜きのつもりで伊坂さんの本を手に取り、貪るように頁を繰っているうちにやがて成績なんかどうでもよくなり、気付けば夜明けを迎えてしまっていたこと。寝惚け眼を擦りつつ、試験には白旗を掲げ、夢見心地のような読後感と得も言われぬ満足感を引っ提げながら悠然と正門を潜ったこと。
『死神の精度』は、そんな向こう見ずで睡眠不足で誰よりも無敵な青春を彩る、僕の大好きな“伊坂幸太郎”がこれでもかと詰め込まれた思い出の一冊です。デビュー25周年、誠におめでとうございます。これからも伊坂さんの紡がれる一文が、一節が、一冊が、僕を含めた大勢の読者を寝不足にしてくれることを心から楽しみにしております。
結城真一郎さん(作家)
◇
センスと疾走感とかっこよさが渋滞している、これが伊坂幸太郎の文体だ! 10代ではじめて読んだ時にどうしようもなく憧れた、伊坂幸太郎の文章。再会してみるとやっぱりどうしようもなく、かっこいいです。
三宅香帆さん(文芸評論家)
◇
2000年、辰年の掉尾を飾るようにしてデビューした伊坂幸太郎という龍がその後、日本ミステリー界の天空を上昇気流に乗ってぐんぐん昇っていく様を、同年デビューの僕は感嘆しながら見上げていました。25周年、とても感慨深いです。
伊坂さんの作品の紹介など今さらの感もありますが、伊坂幸太郎ってどんなものだろうと最近気になり始めている方がいらっしゃるのであれば、この死神シリーズから手に取っていただいて間違いないでしょう。伊坂幸太郎的なものがぎっしり詰まっています。
雫井脩介さん(作家)
さらにシリーズ続編『死神の浮力〈新装版〉』が3月5日(水)に発売されます。
お楽しみに!