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よむよむかたる 朝倉かすみ

価格:※各書店サイトで確認してください
発売日2024年09月19日
ジャンル小説
コード1639189700000000000E
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『よむよむかたる』(朝倉かすみ)
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よむよむかたる 朝倉かすみ

価格:※各書店サイトで確認してください
発売日2024年09月19日
ジャンル小説
コード1639189700000000000E

本を読み、人生を語る、みんなの大切な時間

この小説は、著者の母が参加していた読書会の風景がきっかけで生まれました。
それはどんな読書会だったのか。執筆に際しての著者エッセイから一節をご紹介します。

 わたしは、この「ちいさな集まり」の一員になったときの母が、もともとの母であるような気がした。
 母親とか、五女とか、ドコソコの奥さんとかの役割をとっぱらった母というひとが出現したようだった。
 へんてこな言い方かもしれないが、そこでの母はたいそうフレッシュな老人だった。いきいきと目を輝かせ、みずみずしく笑っていた。
 これから始める小説で、わたしがまず書きたいのは、「ちいさな集まり」だ。そこでフレッシュな老人たちと少し疲れた若者が顔を合わせる。やがてどちらも「もともとのすがた」で語り合うようになるはずだ。

本を読み、人生を語る。人が生のままの姿になり言葉が溢れだす。そんな幸福な時間をぎゅっと閉じ込めたい、という願いが込められた物語です。


〈あらすじ〉
小樽の古民家カフェ「喫茶シトロン」には今日も老人たちが集まる。月に一度の読書会〈坂の途中で本を読む会〉は今年で20年目を迎える。

店長の安田松生は、28歳。小説の新人賞を受賞し、本を一冊出したが、それ以降は小説を書けないでいる。昨年叔母の美智留から店の運営を引き継いだばかりだ。その「引き継ぎ」の一つに〈坂の途中で本を読む会〉のお世話も含まれる。何しろこの会は最年長92歳、最年少78歳、平均年齢85歳の超高齢読書サークル。それぞれに人の話を聞かないから予定は決まらないし、連絡は一度だけで伝わることもない。持病の一つや二つは当たり前で、毎月集まれていることが奇跡的でもある。安田は店長の責務として世話係だけをするつもりだったが、「小説家」であることを見込まれて、この会の一員となる。

安田は読書会に対しても斜に構えていた。二作目が書けない鬱屈がそうさせていたのかもしれない。しかし、読書会に参加し、自分でも老人たちと「語る」ことで心境に変化が訪れる――。

第1章全文ためし読み
第2章全文ためし読み

愛のあふれるコメントが到着!

  • こんなにも読書会のよろこびが詰まっている物語、
    はじめて読みました!
    (作家/書評家・三宅香帆)
  • 仲間とだから気づけた学び。
    本って、絆って、素晴らしいなぁ。
    (書店員芸人・カモシダせぶん)
  • 人生の終わりまで「また来月」って言い合える仲間がいたら
    どんなに心強いだろう。
    (作家・宮島未奈)
  • この読事会、
    私も路地からのぞいてみたい。
    (俳優・宮崎美子)
  • 独りで出来る読書という営みで他者と交わる。
    温かくて幸福。
    (芸人・ラランド ニシダ)
  • われわれが意識していない日本人の
    心の歴史を知ることができる
    傑作。
    (作家・佐藤優)

Kasumi Asakura朝倉かすみ

著者近影

1960年北海道小樽市生まれ。
2003年「コマドリさんのこと」で第37回北海道新聞文学賞を、04年「肝、焼ける」で第72回小説現代新人賞を受賞し作家デビュー。09年『田村はまだか』で第30回吉川英治文学新人賞を受賞。19年『平場の月』で第32回山本周五郎賞受賞。
他の著書に、『ほかに誰がいる』『てらさふ』『満潮』『にぎやかな落日』など多数。

『よむよむかたる』POP
「はじまりのことば」朝倉かすみ

【本の話🎙ポッドキャスト】

著者朗読🎤朝倉かすみさんが新刊『よむよむかたる』で描いた、本を読み、人生を語る、みんなの大切な時間。

9月19日に発売された朝倉かすみさんの最新作『よむよむかたる』は、自身の母の参加する「ちいさな集まり」に着想を得た心温まる小説です。
喫茶シトロンに毎月集まるのは、下は78歳から上は92歳までの6人の老人たち。本を片手に「ヤァヤァ、どうも、どうもでした」と集まれば、思い思いに本を朗読し、感想を述べあう。仲間の声に耳を傾け(傾けないことも多々)、自由で和やかな(時に剣呑な)時間が流れてゆく――。そんな読書会の場面を、著者の朝倉さんに朗読していただきました。

◇ 🎙 ◇

【著者は語る】朝倉かすみさんの小樽を舞台にした読書会小説『よむよむかたる』が誕生するまで

そこは、喫茶店「シトロン」。叔母から店長を任されたやさぐれた青年とキャラが濃すぎるシニアたち。人生を語る読書会が始まった――本を読み、人生を語る、みんなの大切な時間を描いた小説『よむよむかたる』。思い出深い小樽の地を舞台に、本作を書き上げるまでを著者の朝倉かすみさんに伺いました。

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著者

朝倉 かすみ

1960年北海道小樽市生まれ。

2003年「コマドリさんのこと」で第37回北海道新聞文学賞を、04年「肝、焼ける」で第72回小説現代新人賞を受賞し作家デビュー。09年『田村はまだか』で第30回吉川英治文学新人賞を受賞。19年『平場の月』で第32回山本周五郎賞受賞。
他の著書に、 『ほかに誰がいる』 『てらさふ』 『満潮』『にぎやかな落日』など多数。

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