先送りされてきた問題と解決への処方箋

『令和の米騒動』(鈴木宣弘)

 いまも真っ只中の“令和の米騒動”。米価格の値上がりは政府備蓄米の放出、輸入拡大などでいったん沈静化したように見えつつも、市場への米供給が足りていないことが明白になった。温暖化による米の不作もその一因だが、より根深いのは長年にわたって推し進められてきた減反政策、アメリカからの米の輸入圧力を飲み、農家の収入不足、高齢化問題などに積極的な策を講じなかった農政の失敗という構造的な要因だ。

 この数年でパンデミックを経て戦争が頻発し、インフレが問題になり、関税交渉の中でコメの輸入措置を飲むことにもなった。恒常化しつつある酷暑で米の不作が大きなリスクとなっている。農政の大きな転換ははかられるのか? 先送りされてきた日本人の主食・米をめぐる問題をどう着地させたらいいのか。

食の戦争』がベストセラーとなった第一人者の著者による構造分析と緊急提言!

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10月の文春新書

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  • タイトル
    令和の米騒動 食糧敗戦はなぜ起きたか?
    著者名
    鈴木宣弘
    発売日
    2025/10/17
    作品紹介
    先送りされてきた問題と解決への処方箋
    令和の米騒動は起こるべくして起きた。供給の不足、常態化する酷暑、インバウンド需要。日本農政の失敗を第一人者が徹底分析する。
  • タイトル
    健康診断でここまでわかる
    著者名
    伊藤大介
    発売日
    2025/10/17
    作品紹介
    受け方がガラッと変わる
    血圧、血糖値、コレステロール……健康診断を活かせていない人があまりに多い! 深刻な病気を防ぐための画期的な活用術を徹底紹介。
  • タイトル
    永田鉄山の総力戦
    著者名
    川田稔
    発売日
    2025/10/17
    作品紹介
    総力戦の時代、日本にどんな選択があったか
    国を守るはずの戦争が、戦争のための国家と化す総力戦のパラドックス。陸軍の頭脳永田が挑んだ、国家観、戦略、人事を賭けた闘い。