『永遠の記憶』

 東野圭吾さんのガリレオシリーズ最新長編『永遠の記憶』の刊行(8月5日)に合わせて実施されている、キャンペーン第1弾「あなたとガリレオの記憶」リレーに、たくさんのご応募を有難うございます。シリーズ既刊10作品の中から、初めて読んだ日のこと、好きな登場人物、忘れられないトリックなど、あなたとガリレオとの特別な記憶を募集しています。

 寄せられた記憶の中から、第5回として紹介するのは40代女性Hさん。書店で「泣いてしまった」という『ガリレオの苦悩』についてです。


「シリーズが終わってしまった」というショックから救ってくれた『ガリレオの苦悩』

 単行本『容疑者Xの献身』が刊行されたのは2005年8月。この本を読み終えたHさんは、湯川と草薙が「あまりにも大きな傷を抱えてしまった」と感じ、「今までのように一緒に捜査を続けることができないだろう。ガリレオシリーズが終わってしまった」と受け止めていたといいます。

 そして2008年10月、『ガリレオの苦悩』と『聖女の救済』が同時発売となります。

 Hさんは、書店でガリレオの最新刊を手に取り、泣き崩れてしまったのです。

「『ガリレオの苦悩』に収録された『落下る(おちる)』では、難事件に直面した内海薫刑事が、『あの方を紹介していただけないでしょうか』と先輩の刑事・草薙に懇願します。草薙は『やめておけ』『あいつはもう警察に協力しないよ』と反対しますが、そこから半ば強引に湯川先生を巻きこもうとするところが面白くて」

 内海薫の訪問を受けた湯川は、こんなやり取りを重ねます。

「この紹介状に、こう書いてある。気が進まないだろうが、何とか相談に乗ってやってほしい、とね。彼のいう通りなんだよ。つまり僕は気が進まない」
「でも以前はよく協力してくださったそうじゃないですか」
「以前はね。だけど今は違う」

 挙句、「悪いけど、帰ってくれるかな」と内海薫に告げるのです。

「協力を断った湯川も、最後には内海薫に協力します。『あぁ、シリーズが新しいフェーズに入って、これからも続いていくんだなぁ』と思うと嬉しすぎて、思わずぼろ泣きしてしまって。他のお客さんもいる書店の店頭で、ヤバい人になってしまったのが強烈な思い出です」

 かたくなに断った湯川を、内海がどうやって口説いたのかは、本編で確かめてください。

 ヒントとして、東野圭吾さんのコメントを紹介します。

「内海は、『謎を解いてくれる探偵に会いに行く』といった(軽い)気持ちで湯川を訪ねたようにみえるが、実はそうではなかった」    

湯川と草薙の気の置けない会話を楽しめる『虚像の道化師』

 Hさんが、次に誰かへすすめたい一冊として選んだのは、文庫版『虚像の道化師』(単行本版は『禁断の魔術』)

「ガリレオシリーズの長編は、いつも心を揺さぶられますが、その根底の魅力に湯川先生と草薙刑事の既に腐れ縁といってもいいような友情があると思っています。二人が長年の友人としての気の置けない会話や空気感を醸し出すのはむしろ短編なので、ガリレオコンビを堪能するなら、短編集を読んで欲しいです」

ガリレオの苦悩』で心を揺さぶられた人は、ぜひ『虚像の道化師』へ。

『人の心も科学、解けぬわけがない』というキャッチコピーのついた『ガリレオの苦悩』。
『科学で解けない謎もある』とうたわれた『虚像の道化師』。
 人間の不思議に迫るのが、ガリレオシリーズの魅力です。あなたの心に残るガリレオは、どの一冊ですか。

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「あなたとガリレオの記憶」リレーの応募締切は、2026年8月31日23時59分。ご応募いただいた方の中から抽選で、図書カードNEXT5000円分(5名様)や、「帝都大学」オリジナルボールペン&湯川学の名刺ステッカーセット(50名様)といった豪華賞品が当たります。
ふるってご応募ください。