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アメリカ ギフテッド教育に学ぶ、子供の好奇心を伸ばすことの大切さ<br />石角友愛×本山勝寛

アメリカ ギフテッド教育に学ぶ、子供の好奇心を伸ばすことの大切さ
石角友愛×本山勝寛

「本の話」編集部

『アメリカ ギフテッド教育最先端に学ぶ 才能の見つけ方 天才の育て方』 (石角友愛 著)


ジャンル : #ノンフィクション

石角 アメリカの場合も、ギフテッドの発掘は大学が主体になってやっていることが多いですが、一番大事なのは、親の姿勢ですね。本にも例を書きましたが、発掘プログラムにひっかかったとしても、親が才能の発掘に積極的でない場合は、ほぼ100%、才能を伸ばせないと言っても過言ではありません。今回、本を書くにあたって、ギフテッドを対象にしたいくつかの学校の説明会に行きましたが、生後2週間の赤ん坊におっぱいをあげながら、夫婦で来ているような人もいました。もちろん会社を休んでです。まだずいぶん先のことだろうに、ものすごい真剣に質問を投げかけていて、その意気込みに感動しました。

本山 ギフテッド専門の小学校ではどのような内容の授業をしているんですか?

石角 私は今回、2つの学校の授業を見ましたが、特徴的なのは、プロジェクトベースの授業の組み立てと、授業にゲーム感覚を取り入れている点だと思いました。たとえば、小学校1、2年でもロボット工学の授業があるのですが、そんなに小難しいことを教えているわけではありません。たとえば、フィンチというカーネギーメロン大学が開発したロボットを、ナビゲーター、ドライバー、アーキテクト、ビルダーなど4つの役割に分担し、グループで協力して動かす。プログラミングの基礎はもちろん、グループワークやプロジェクト管理の方法も学べるようになっているんです。

 市販で手に入るおもちゃを教材として使っている授業もありました。たとえば、50$程度で売っている「オゾボット」というおもちゃは、緑と赤など、複数の色の特殊なペンで「緑赤緑赤」「緑緑緑赤」などの線を描くと、そのパターンを認識して、まっすぐ進んだりトルネード(くるくる回る)したりするロボットですが、どのパターンだとどのように進むかというベーシックなロジックさえ理解していれば、自分の好きなように動かせます。こうやって、プログラミングの基礎となる考え方を身につけているわけですね。みんなゲラゲラ笑いながらとても楽しそうに遊び感覚でやっているのが印象的でした。

本山 ギフテッド教育に、ゲーム感覚で楽しみながら学べるプログラムを取り入れているのは、面白いですね。勉強=辛いもの、ではなく、学ぶことは楽しい、時には興奮して夜も眠れなくなるくらい面白いものだ、ということを子供に気づいてもらうことは、何よりも重要だと思います。私自身も、塾に行ったことはなくて、たとえば、歴史などは、小さいころに身近にあった、「学習マンガ」で覚えたんです。幼少のころ貧しくてエンタメ的なゲームなども何もなかったので、唯一あった学習マンガを、ほとんど覚えるくらい読みまくっていました。

 高校時代には武田鉄矢が原作の『お~い!竜馬』というマンガを読んだことから、坂本龍馬に興味を持ち、それで、司馬遼太郎の『竜馬がゆく』を完読しました。実は、私はそれまで完読した本がなく、はじめにと終わりにだけを読んで読書感想文を書くような子だったんですが、本当に興味をもったことなら、本だって完読できる(笑)。面白い、もっと知りたい、調べたい…という気持ちは本当にすごいパワーを持つんです。

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アメリカ ギフテッド教育最先端に学ぶ
才能の見つけ方 天才の育て方

石角友愛・著

定価:本体1,500円+税 発売日:2016年06月29日

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