そこまで思い至った私達夫婦(のり・たまみは夫婦2人のユニットです)は、これからの会話の3大要素は『聞く力』と『話す力』と『なぞなぞ力』だ! これを本にしたらベストセラーの『聞く力』(阿川佐和子著)くらい売れるかもしれないぞ、と思い立ち大興奮しました。そして、その日のうちに「なぞなぞ本」を15冊ほど神保町の書店でまとめ買いしました。
その日から約1年間、私たち夫婦は「なぞなぞ」の虜でした。本も最初の15冊はすぐに読み終えてしまい、「なぞなぞ」と題名につくものを片っ端から購入したり、購入できない資料は、国立国会図書館の書庫で捜したり。
そんなこんなで、夫婦で約1年かけて数十万個ほどの「なぞなぞ」を読んで解いたと思います。こうなると生活の中心が「なぞなぞ」です。朝起きてすぐの挨拶が「◎◎◎◎◎◎◎◎◎◎な~んだ」で、夜寝る前の挨拶まで「なぞなぞ」。もちろん夢にまで出てきます。
昼の職場でも会う人ごとに「なぞなぞ」で、かなり「ヘンな人」だったかもしれません、そういえば最初は面白がっていた同僚も、最後の方は微妙に避けていたような……。ちょっとやり過ぎたのかもしれません。
1年間というのは、人生の中ではあっという間かもしれませんが、「なぞなぞ」に費やすには充分な時間です。2人で人生2年分です。そんな「なぞなぞ」に人生2年分を献げた夫婦のり・たまみの結晶が『つい話したくなる 世界のなぞなぞ』です。
最後に収録してある「なぞなぞ」をいくつか載せます。
(1)お年寄りが若者に尋ねた。「若者よ。逆さになると半分増えるものを知っているかい?」(イスラエル)。
(2)「森は、どれほど奥に入っていけるのでしょう」(スウェーデン)。
(3)「空(カラ)のコップには、水は何滴入るでしょう?」(オランダ)。
(4)「おじいさんとおばあさんを作ったのは誰?」(ポーランド)。
答えは本日発売の文春新書で!
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