9 『インシテミル』米澤穂信
超高額の時給につられて集まった12人の男女。だが彼らを待っていたのは、参加者同士に殺人をけしかける犯人当てゲームだった
時給の高さにつられて一週間の心理実験のバイトに集まった7人。その中に必ず殺人をしなければならない理由がある人と自殺願望がある人を入れるだけで人はここまで己の欲望を強く出してしまう生き物なんだとぞっとしました。誰かがアクションを起こしてしまえば他の人もその流れにのってしまうのが人間の弱さでもあると思いました。(愛知県)
読み終えてから、自分がこんなに分厚い本を読破できることに驚きました。短編小説を好む僕でも、この本は常に続きが気になってページをめくる手が止まりませんでした。密室の中で繰り広げられる連続殺人、そして推理。緊迫した状況の中での登場人物の細やかな心情の描写もとてもうまく表現されていました。ここでは言えませんが、最後の真相にはとても驚愕しました。それはぜひこの本を読んで、自分の目で確かめてください。(奈良県)
映画化もされた本作、米澤さん好きとして読んでみました。内容としてはミステリーとしてはありがちなクローズド・サークル系です。これだけではありがち、で終わってしまいますが、そこにキャラの濃い個性が合わさって独特な作品となりました。映画化されるのも納得の出来。最後まで楽しめる作品でした。(北海道)
10 『武士道シックスティーン』誉田哲也
日舞から剣道に飛び込んだ柔の早苗と剣道エリートの剛の香織。青春を剣道にかける傑作エンターテインメント。
剣道のルールなどが分からなくても楽しく読める青春小説。主人公の成長を通じて、読んでいる自分もパワー(元気)をもらえる一冊。(岐阜県)
なにか一つのことに一生懸命打ち込めるということがとてもうらやましく、かっこよく感じました。また磯山さんと甲本さんのもどかしくも少しずつ成長していく友情にあこがれを感じました。この本を読むまで「勝ち」「負け」についてそんなに深く考えたことがなかったけど、一度勝ちにこだわって何かに向かってがんばってみたいと思います。(島根県)
武道に縁がなく過ごしてきましたが、自己の鍛練に励む姿勢にひかれます。香織は身近にいると嫌なやつかもしれませんが、一読者からしてみれば魅力的です。迷う姿も目上の人に食って掛かるところも、早苗に本気でぶつかっていくところも。これだけ自分を出せたらどんなにいいかと、読んでいて少し羨ましくなりました。(東京都)
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『赤毛のアン論』松本侑子・著
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