インタビューほか

【特別対談】林真理子×髙見澤俊彦「小説から音が見えてくる」#1

オール讀物2018年8月号より

同じ年に生まれ、同じ街で青春時代を過ごした二人が語りあうあのころの東京、音楽、そして小説のこと。オール讀物8月号に掲載された対談を3回にわけてお送りします。

「音叉」第一回が掲載されたオール讀物2017年9月号

髙見澤 小説を書くことは密かな夢で、憧れはありました。でも、具体的にどうやって書いていいのかが分からない。子どもの頃から本を読むことは好きでしたが、どう話を展開していいのやら……そこで止まっていました。今回「オール」の編集者にオファーされて、「これで書かなかったら、もう一生書かないだろうな」と思って書き出してみました。

 でも、一回が百枚(四百字換算)でしょう。

髙見澤 そうですね。曲作りでもそうなんですが、僕は締め切りがあるとなんか頑張れる。まずは、そこに向けて書いてみようという気持ちで。

 私も若い頃「有名になりたい」という思いだけで作家を志して(笑)、いざ書き始めてみたけど、原稿用紙八枚しか書けなかったんですよ。

髙見澤 そうだったんですか?

 それが二十四、五のころだと思います。最後は、やっとこさで二十枚くらい書いたのかな。「いきなり長編なんて無理だ」と思いましたよ。
 デビュー作は、私もそうでしたけど大抵は自分のことを書く。それでいいと思うんです。一番の持ちネタである自分の青春を書くのは作家のスタート地点。『音叉』を読んで、私たちと同世代の村上龍さんのデビュー作『限りなく透明に近いブルー』を思い出しました。

髙見澤 ありがとうございます。あの本が出たのは僕がデビューした頃で、夢中で読んだ記憶があります。

 『音叉』では主人公の雅彦たちがデビューするかどうかでウジウジしますよね。その最中に、メンバーの啓太が突然倒れてしまうけど、あれは実話?

音叉髙見澤俊彦

定価:本体1,700円+税発売日:2018年07月13日


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