「近代文学最大のスター、坊っちゃんでセンターは決まり。座長は“ものがたりのおや”とされる『竹取』の翁で、イケメン枠はやっぱり光源氏かな……と発表の当てもない頃から人物配置やプロットを練っていました。女性のほうは『伊豆の踊子』から踊子ちゃん。この薫ちゃんだと、基本のアビリティは“可愛い”だけになる。向き合った者が“心に清水を感じる”ので戦う意欲を喪う……だけど彼女は近代的自我の目覚めを得て、平塚らいてうのように育ってくれたらいいなと思います。もう一人、対照的な“妖艶”系として泉鏡花の『高野聖』から旅の僧を惑わせる美女にご登場を願いました」
プロットを見ると『山月記』や『大菩薩峠』などのタイトルも並んでいる。
「このチームにおける“人外”と“ワイルドカード”の役割を担ってもらいます。こういう陣容を揃えていくのがクロスオーバーものの醍醐味。そして大事なのがミッションですね。このメンツが一致団結して挑まなくてはならないのはどんな任務なのか。連載の第一回ではその“巨大な敵”を垣間見せるところまで行きたいと思っています」
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