防衛大綱は中長期の防衛整備の方針を示すもので、概ね向こう10年間の日本の防衛力を示すが、安倍首相は朝鮮半島情勢や中国の軍拡に対応する必要があるとして、2017年に当時の小野寺五典(いつのり)防衛相に見直しを命じた。2013年の前回改定から4年しかたっていなかった。
かがやいずもは米国の空母ロナルド・レーガン(全長333メートル)や中国の空母・遼寧(全長305メートル)と比べると小型だが、垂直着陸が可能な米国製のSTOVL型戦闘機F35Bを購入して搭載する予定だ。「専守防衛の空洞化」という批判を避けるため、政府は空母と呼ばずに「多機能な護衛艦」という名称を使っている。だが、実際には敵基地攻撃が可能な長距離巡航ミサイル(スタンド・オフ・ミサイル)を装着するF35Bを搭載するれっきとした空母だ。
国内向けに「空母ではない」と強弁しても、諸外国は当然、空母と受け止める。国内でも「憲法9条や専守防衛に反する」として批判が巻き起こったが、政権与党は国会の議論もそこそこに防衛政策の大転換を図ったのだった。
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