護衛艦の上で日米同盟をPR
国内向けには空母という名称を使わないのとは対照的に安倍首相はトランプ大統領の来日中、かがの空母化を内外にPRしたい様子がありありだった。かが訪問の前日、トランプ氏と東京・元赤坂の迎賓館で行った共同記者会見では「あすは大統領とともに護衛艦かがを訪問し、日米同盟の強固な絆を内外に示したい」と意気込んだ。かがの空母化は急速に進む日米軍事一体化の象徴にほかならなかった。
甲板での記念撮影後、首相夫妻と大統領夫妻は甲板の下に広がる大きな格納スペースに移動し、約500人の海上自衛隊と米海軍の隊員の前でスピーチして激励した。
初めにスピーチした安倍首相は「日米両国の首脳がそろって自衛隊及び米軍を激励するのは史上初めて」とやや高揚した様子で語りかけた。「日米同盟は私とトランプ大統領のもとで、これまでになく強固なものとなった。このかがの艦上にわれわれが並んでいることがその証だ」と力説した。
「今後、本艦を改修し、STOVL戦闘機を搭載することで、わが国と地域の平和と安定に寄与していく。地域の公共財としての日米同盟の強化に向け、努力を重ねていく」
首相は日米同盟をアジア・太平洋地域の「公共財」とまで言い切り、トランプ氏に笑顔を向けた。続くトランプ氏はうれしそうに日本によるF35の大量買いを披露した。
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