本書のプランは馬と武士をキーワードとして、日本列島の歴史と地理を立体的に描きだすことだ。それによって、これまで未解明だったいくつかの謎に迫ることができるのではないかと目論んでいる。
解明を目指す日本史の謎を、三項目あげておきたい。
(1)なぜ、縄文文化は東日本で、弥生文化は西日本で栄えたのか。
(2)なぜ、世界遺産に登録された仁徳陵古墳、応神陵古墳など巨大な前方後円墳は、ヤマト王権の中心とされる奈良ではなく、大阪にあるのか。
(3)なぜ、武士政権は東日本の鎌倉で誕生したのか。
江戸時代まで通貨の役割さえ担っていたコメの文化の陰に隠れて、馬の文化の歴史的な影響力は過小評価されがちだ。しかし、馬の普及期である五世紀を境界線として、それ以前とそれ以後の日本は、まったく別の国に見えるほど変貌している。日本社会に与えた衝撃(インパクト)において、馬の普及は水田稲作の普及(弥生時代のはじまり)に匹敵するのではないか──。
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