正文館書店 長久手店 各務さん
「十八年は、古い恨みをぬぐい去るにも新たな怨念を生み出すにも充分な年月……」キーワードとして展開される殺人事件!
明林堂書店 大分本店 多田由美子さん
人は欲深いもの。考えれば考える程に欲が出て、論理的に考えたつもりが逆に足をすくうことになる。今回表題作を読ませてもらったが、短編ならではの即決力を試された。他の作品もとても気になります。
勝木書店 本店 樋口麻衣さん
どっちだ!? どっちなんだ!? と、ドキドキしながら読みました。1946年と1964年が同じシチュエーションでうまくリンクしていて、答えがわかりそうでわからない、そのもどかしさが最高におもしろかったです。読んでいるこちらまで毒が入ったような、痺れるような苦しい余韻、罪人の選択はこっちだったのか……。
紀伊國屋書店梅田本店 辻本彩さん
貴志さんの世界へぐっと惹かれるこの作品集。
初めての人には、これを読んだ後に別の貴志作品を読んでほしい。ミステリーにSF、幅広く書かれ、それぞれに魅力があることをもっと知ってほしい。この今回の「罪人の選択」は導入にも向いているのではないだろうか。
テーマとなっている“時間”は私たちと常に共にあるのに、理不尽で時には牙を剥いてくるなんとも扱いにくいもの。私たちが制御しているように見えて、真逆で振りまわされていることもまざまざと見せつけられるのが今回の作品か、と読み終わったあとドキドキと気持ちが昂ったままだった。
東京旭屋書店 新越谷店 猪俣宏美さん
人間のずるさ冷酷さにぞわぞわした。
最後の最後までわからない展開でした。
西村書店 見上あおいさん
時間を越えての復讐に背筋の凍る思いがしました。
貴志祐介先生の本は大好きです。が、あまりの怖さに免疫力が低下しそうでヤバイです(笑)。
蔦屋書店 嘉島 迫彩子さん
短編集ということでしたが、この表題作だけで1冊読みたくなるくらい興奮しました。
罪人と裁く人間側の心理戦、感情の波のうねり、心拍まで聞こえてきそうな臨場感。自分が罪人なのか裁く人間なのか、むしろどちらの側につきたいのかわからなくなる程に飲みこまれていました。