「存じます」か「思います」か

『段取り上手のメール――さくさく仕事が進む超速文章術』(中川路 亜紀)

「存じる」は、「思う」「知る」「わかる」の謙譲語です。

謙譲語は自分の行為をへりくだって表現して、相手への敬意を表します。相手に対して、びしっと襟を正した言葉づかいをしたい場合は、「存じます」をつかいます。

「早めにいただけましたら、ありがたく存じます」
「お名前を存じ上げず、たいへん失礼をいたしました」

などは「ありがたく思います」「お名前を知らず」では失礼な表現になってしまいます。

「存じる」という言葉になじめないという人は、前者の例を

「早めにいただけましたら、助かります」

にしてもかまいません。

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