岩井俊二が描く、生と死の輪郭線。
モデルが例外なく死に至るという“死神”の異名を持つ謎の絵師ナユタ。その作品の裏側にある禁断の世界とは。渾身の美術ミステリー。
「Love Letter」「リリイ・シュシュのすべて」など数々の名作で、映画監督・脚本家として日本映画界に多くの金字塔を打ち立ててきた岩井俊二さん。自身初となる美術ミステリー小説『零(ぜろ)の晩夏』が本日発売されます。刊行にあたり、岩井俊二さんがコメントとともにPVを公開しました。
もともと本作は、写実画家・三重野慶さんの作品に触発されて岩井さんが執筆を開始。
岩井さんの YouTube チャンネル「岩井俊二映画祭チャンネル」では、作品 PVを公開。『零の晩夏』のカバー装画だけでなく、写真と見紛うほどの三重野さんの作品の一部をPVでも見ることができます。
岩井俊二さんコメント
時に絵は一瞬で見る者を魅了する。何かが心に刻まれる。言葉にするのは難しい。あの感覚を小説で表現できないだろうか? そんな無謀な発想からこの物語を書き始めた。
浮かび上がってきたのは、自分でも意外なほどねじくれた業の深い物語だった。
あらすじ
美大を卒業後、広告代理店に勤めていたが、セクハラ上司をめぐるゴタゴタに嫌気が差し退社、知人の映画紹介で〈研修生〉という肩書きで美術雑誌の編集部に勤めはじめた八千草花音(かのん)は、そこで素性が謎の今話題の写実画家〈ナユタ〉の特集を担当するよう編集長から命じられる。
ネットの噂では〈ナユタ〉の絵のモデルになった人は「遠からず」死ぬという。花音は、久しぶりに再会した高校時代の美術部の後輩・加瀬の助けを借りながら〈ナユタ〉の正体を探るうちに、思いがけない事実に行き当たる……。
刊行を記念して、「本の話」では本日より『零の晩夏』第1章「絵」から第7章「ナユタ」の各章を、毎週火曜・金曜に公開します。詳細は下記をご覧ください。
- 1・絵(2021.06.25 公開)
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- 2・オフィーリア(2021.06.29 公開)
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- 3・姿ハ似セガタク(2021.07.02 公開)
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- 4・絵と詩と歌(2021.07.06 公開)
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- 5・絵師たち(2021.07.09 公開)
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- 6・再会(2021.07.13 公開)
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- 7・ナユタ(2021.07.16 公開)
- 7・ナユタ を読む
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『ナースの卯月に視えるもの2』秋谷りんこ・著
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