
文系センスと理系思考の爆発
話者のひとりはカオス理論の確立者にして、複雑系科学の第一人者の数学者、物理学者の津田一郎。またひとりは、「編集工学」を掲げ、情報を生む世界観を追究してきた博覧強記の松岡正剛。一九八〇年代初頭、新しい生命科学と数学が生まれつつある胎動に胸躍らせていた松岡氏は、津田氏と出会い、科学に物語性を接続するその才に接して心打たれたという。
それから数十年。ChatGPTをはじめとするAIや情報技術の進展、ゲノム解析を含む分子生物学や脳科学研究の進化により、「生命と情報」をめぐるボキャブラリーは増え、その起源や原理の解明への道筋は遥かに整いつつあるように見える。それでもまだ、何かが足りない。文系と理系は分かたれ、言語の秘密も明かされないままだ。これまで科学は何を解き明かしてきたのか。はたして、この世に生命の統一原理はあるのか? ヒトの意識と自己の行方は──。
湯川秀樹、南部陽一郎らとも科学の最先端をめぐって議論を交わし、「読む」と「書く」を通じて人文知と科学の知を架橋してきた松岡氏が、その「言葉」で、「科学」の諸ジャンルに通じた津田氏に丁々発止の質問を投げかける。切っ先鋭くもユーモア交え、「科学と生命と言語の秘密」に迫りゆく(ときに謎が深まりゆく)スリリングな対話がここに開幕。
「文系センスと理系思考の爆発」より
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