- 2024.10.11
- 特集
「歳を取るという不安が和らぎました」「なんて素敵な老後の楽しみ」。朝倉かすみさん最新作『よむよむかたる』は心の奥深くに届く、鋭く深く優しい物語。
『よむよむかたる』(朝倉 かすみ)
ジャンル :
#小説
,#エンタメ・ミステリ
『平場の月』『にぎやかな落日』など数々の作品で鮮烈な印象を残す朝倉さん。9月19日に発売された最新作『よむよむかたる』は、自身の母の参加する「ちいさな集まり」に着想を得た心温まる小説です。
喫茶シトロンに毎月集まるのは、下は78から上は92歳までの6人の老人たち。本を片手に「ヤァヤァ、どうも、どうもでした」と集まれば、思い思いに本を朗読し、感想を述べあう。仲間の声に耳を傾け(傾けないことも多々)、自由で和やかな(時に剣呑な)時間が流れてゆく――。
そんな読書会を巡る新刊には、発売前に見本版を読んでくださった書店員さんから反響が続々。全国から届いた感動の声をお届けします!(第6回/全10回予定)
未来屋書店武蔵狭山店 柴田路子さん
歳だから病気だからと死を待つなんて真っ平ごめんだ、と言うくらい気持ちが溢れすぎる老人たち。
語り合って泣いて怒って大笑いしてかけがえのない小さな集まり。話の脱線が楽しい。
役割がしっかりしていてうまく集まったものだなと感心する。
喫茶シトロンのオーナー・美智留さんの懐が深く、安田と井上さんの未来が明るく感じました。
私も参加したい。
水嶋書房くずはモール店 和田章子さん
少ない時間ですが高齢者の方々とご一緒する場が私にもあります。
若手扱いされることに面映い思いを抱いています。そうそうこんな感じの方々が集まっていらっしゃる、と読み始めたら、全く違うものでした。
美智留からノートを受け継いだ安田の行動は、高齢者とイメージで接するのではなく、寄り添うこと。
そのことによって彼自身も自らのトラウマから少しずつ回復し、思考が深くなっていく。
高齢者の方のための小説ではなく、若くもなく高齢でもない世代の方にどう関わるか、接するか、自らはどう生きるか随所に感じられました。
一冊の本を巡ってこぼしさまの存在、高齢の方の経験値からくる洞察力の深さ、死とどう向き合うか、うえからくるものではなく横から並列で現れる感覚、朝倉先生の観察力は鋭く深く優しい物語を編み出されたと感じました。
草叢BOOKS新守山店 石田祥さん
この物語を読んで、歳を取るという漠然とした不安が和らぎました。
体が思うように動かなくなってきても、どうにかして読書会に参加したい!と熱心に通うみなさん。なんて素敵な老後の楽しみでしょう。自分もこんな楽しみを見つけられたらいいなと思いました。
序盤は読書会を見学している気分で読んでいましたが、井上さんが登場してから物語がぐっと動き出す感じがとても良かったです。
未来屋書店碑文谷店 福原夏菜美さん
これすごく好きです!
読書が繋がる人の輪に、人と人との優しさに、胸がいっぱいになりました!!
D・Cさん
年を重ねても本を読んで、交流し、それが生きがいと言える事がとてもうらやましく、ステキだなと思いました。
本を読みながら私も「読む会」のメンバーになったような気がして、改めて忙しい毎日ですが、いろいろな本と出会い、読んでみたいと思いました。
紀伊國屋書店ゆめタウン博多店 竹下心さん
私の知る祖父母の姿も家族に見せる祖父母としての姿であって、公民館では趣味の仲間とわちゃわちゃとやっていたのかと想像すると目の奥がジーンと熱くなった。
未来屋書店入間店 佐々木知香子さん
読書は1人で読み終わってから感想を披露と思っていたら、数人で音読しながら、その都度感想を言い合う。
こんな楽しそうな読書があるのかと衝撃です。読書は年齢を問わないと再認識させてもらいました。
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『赤毛のアン論』松本侑子・著
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