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世界中の時事とエンタメが繋がる驚き――南キャン・山里亮太さんが語る「町山智浩論」

世界中の時事とエンタメが繋がる驚き――南キャン・山里亮太さんが語る「町山智浩論」

「本の話」編集部

『「言霊USA」特別LIVE アメリカ大統領選2016』(町山智浩 著)


ジャンル : #随筆・コミックエッセイ

『「言霊USA」特別LIVE アメリカ大統領選2016』(町山智浩 著)

――最初におっしゃられた、「自分の信念に忠実」という部分と繋がるところもありますね。

 そうですね。僕がすごいなと思っているのは、町山さんが本当に怒ったり、感情をあらわにして、人にモノを届けられるところ。大人だし地位もあるんだから、デーンと構えていればいいのに、本当に好きなモノが間違った見方でバカにされると、全力で怒るし、全力で叩き潰しにいく。「これはこんなに面白いところがあって素晴らしいのに、どうしてそこに目を向けないで表面的におとすんだ」と。

 しかも、町山さんが怒っている時って、怒りの温度はあるんだけど、話す内容はものすごく論理的なんですよね。感情に動かされて怒っているのに、文字に起こすとものすごく論理的になっています。それで、ずっと論理的に主張を積み上げていくんだけど、最後の最後、ここはもういいよねっていうところで、とたんに口が悪くなる。「もうバカですよ、みんな」とか、ラジオでもよく言っています。

 でも、そういう風に真面目に語っているかと思ったら、「ここで?」というタイミングでいきなり下ネタを挟んでくるところもあって。「たまむすび」では、しょっちゅう嬉しそうに映画俳優のお尻の話をしていますよ。あとは、町山さんが勝手に、どうオブラートに包んだらラジオで女性器の名前を言えるか挑戦しているんです。いつも言っているのは、インカ帝国の初代国王、マンコ・カパック。「あの初代国王の名前みたいにね」って、毎回楽しそうに言っています(笑)。

――そのようなところも、町山さんの魅力の一つですね。さて、今回発売された電子書籍は、アメリカ大統領選に関するものですが、町山さんが語るアメリカ政治の面白さはどこにあるんでしょう。

 町山さんの政治への切り込み方は、ジャーナリストとは違いますよね。ジャーナリストの人は、出来事を忠実に説明していくことが多い。だけど、町山さんは、歴史・文化・ゴシップの3つをギューッと凝縮して、時事にコーティングして説明してくれる。だから、聞いていて、すごく楽しいんです。

 トランプに関する話でもそうです。ワイドショーでは、不動産王としての経歴や、イスラム教徒やヒスパニック系の移民への暴言といった、目立つ部分だけがクローズアップされているので、本当に色物にしか見られない。予備選が始まったとき、世間は「こんな色物候補が絶対勝つわけない」と思っていて、僕自身も、「トランプは変なおじちゃんだけど、まあ、自分たちの国が一番であればいいという気持ちは分からんでもないな」くらいに思っていました。

「言霊USA」特別LIVE アメリカ大統領選2016
町山智浩

発売日:2016年08月03日

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