松原 学問的な研究でも、電子の方が前後関係を判別しづらいということが証明されているそうで、たくさんの登場人物が出てくる外国の小説などは紙の本より読みづらいらしいです。
矢部 紙の本の場合、厚みで覚えているというところがあります。この人、最初に出てきたのが何ページくらいだったなとか、感覚的にわかるんですよね。
柳井 ネットに書く文章と紙媒体に書く文章では、漢字をかなに開くかどうかという漢字の含有率も変わりますし、句読点の数も変わります。ネットの方がより脳みそを使わなくていいようなフォーマットにしています。
司会 いま、この作品はcakesで連載中なのですが、cakesは連載する場合、間に出版社が入ることになっていて、入稿は担当の私がしています。cakesでは全ての掲載作品が横組みなんですが、本文のデータを打ち込むフォームが、改行キーを押すと自然と1行アキになるんです。
われわれ紙世代ですと、あんまりパラパラな字組みだと不安になるんですが、他の方の連載もかなりパラパラで、実際、自分で読んでみるとその方が読みやすい。ここは度胸を決めてパラパラで組もうと決めて、なるべくアキを多くするよう心がけています。
柳井 スマホで読んでいると、行間が開いているのをスクロールしながら読む方が、身体感覚的に読んでるなという感じがあります。ずっと一画面を睨んでいて、しばらくしてちょこっと動かす方がストレスなんです。読みながら少しずつスクロールしていく方がストレスは少ないんですね。
ウェブとかでも、あんまり文字がギッチリ詰まっていると、とりあえず文字拡大しとくかと(笑)。大きく拡大して一画面に収められている文字数を減らしてから読みます。
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