特集

〈本が売れない時代〉の作家デビュー──『#電書ハック』配信記念#2

電子書籍の現在と未来を語る、IT系作家と現役電子書店員座談会

『#電書ハック』とは?

『#電書ハック』柳井政和 著

趣味は栞集めに古書店巡り。バリバリの文学少女だった春日枝折は、見事に老舗出版社への入社を果たす。期待に胸をふくらませて出社した枝折に告げられた配属先は電子書籍編集部!? 
紙の本から戦力外通告を受けた老作家・南雲、ネット民には刺さる引きこもり作家・漣野、紙の本には目もくれないデジタル電子書店員・有馬たちとの出会いに戸惑う枝折。
やがて漣野たちが出版界の内幕を暴露するテロ攻撃、〈電書ハック〉を計画していると知り……。
文学少女が編集者として一人立ちしていく姿を追いながら変貌する出版界の明日を占うお仕事小説。
2018年11月に電子書籍オリジナル小説として配信が開始された。


参加メンバー

柳井政和(プログラマー、ゲーム開発者、技術書執筆者の顔も持つIT系に強い作家。『#電書ハック』の著者。43歳)
加藤樹忠(株式会社ブックリスタReader Store企画部 部長。40歳。ソニーの電子書籍端末の初期から関わっている古参の業界人)
佐藤由布子(同Reader Store 編成部 ストアディレクター。39歳。大の小説好き。ノートパソコンを前に切れ者感を漂わせる)
松原嘉哉(株式会社トゥ・ディファクトUX企画部 副部長。37歳。熱いトークを展開する熱血漢。ネット書店とリアル書店のハイブリッドのマーケティングやサービスの企画を担当)
矢部潤子(同UX企画部 ディレクター。61歳。長く勤めた紙の書店員を卒業後、現在はハイブリッド総合書店hontoで電子書店員1年生)
司会・荒俣勝利(株式会社文藝春秋電子書籍編集部 副部長。52歳。文藝畑から電子書籍編集部に転身)

左から松原、矢部、柳井、佐藤、加藤の各氏。

〈本が売れない時代〉の作家デビュー

加藤 まず、どうしてこの作品を書こうと思われたのか、お伺いしたいです。作中で作家から出版社への憤りが描かれていましたが、本当にそのように感じられているのでしょうか? それが執筆の理由だったりしますか?

柳井 ゼロと言ったら嘘になりますね(笑)。もう少し売ってくれたらなぁという気持ちはありました。ただ、それがこの作品を書いた理由のすべてではないです。
じつは、文春の電子書籍部から依頼される2年前、『裏切りのプログラム ハッカー探偵 鹿敷堂桂馬』でデビューした時にB &Bという書店で友人の海猫沢めろんさんとトークイベントをやったんです。そこで、当時の電子書籍編集部の人から短編を書いて欲しいという依頼がありました。ところが、紙の本の担当の人に、「今はこちらに集中してもらいたいんで断っときました」と言われて(笑)。こっちは「えっ?」っていう感じだったんですが、結果的に電子書籍編集部に不義理をしてしまいました。だから、次に電子書籍編集部から依頼があったら、儲かりそうになくても引き受けようと思っていたんです(笑)。


cakesで好評連載中(毎週土曜日更新)

https://cakes.mu/series/4184


『#電書ハック』の購入は以下の電子書籍サイトから
【honto】
https://honto.jp/ebook/pd-series_B-MBJ-20012-121979037-001-001.html
【Reader Store】
https://ebookstore.sony.jp/item/LT000106481000849110/?cs=pickup_novel

#電書ハック柳井政和

発売日:2018年11月09日


 こちらもおすすめ
特集10年後には紙の本ってなくなるの? ──『#電書ハック』配信記念#1(2019.03.21)
特集AIに小説が書けるのか? ──『#電書ハック』配信記念#3(2019.03.21)
書評〈電子書籍の可能性を広げる実験小説〉にみんな参加しよう!(2018.11.12)
特集現金が消える!? 新聞記者が予測、AIが変えるお金の未来とは?(2018.11.13)
インタビューほかAIは雇用を奪うか? その時、私たちの暮らしは? 人工知能時代の経済を問う!(2016.07.27)