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連続テレビ小説「エール」のモデルになった古関裕而、その80年の生涯とは

連続テレビ小説「エール」のモデルになった古関裕而、その80年の生涯とは

辻田 真佐憲

『古関裕而の昭和史』(辻田 真佐憲)

出典 : #文春新書
ジャンル : #ノンフィクション

『古関裕而の昭和史』(辻田 真佐憲)

 (3)は、「若鷲の歌」(一九四三年)。アジア太平洋戦争中に大ヒットした軍歌だが、若い世代にはむずかしいかもしれない。

 (4)は、「長崎の鐘」(一九四九年)。長崎で被爆した医師・永井隆の著書『長崎の鐘』を占領下にレコード化したもので、現在でも鎮魂歌として歌われている。

 (5)は、テレビアニメ『アニメンタリー決断』の主題歌「決断」(一九七一年)。これはややマニアックだろう。

 ただ、本当にむずかしいのはここからである。

 (6)は、海上自衛隊の隊歌「海をゆく」の旧版(一九五三年)。前身である警備隊の時代に作られたものだが、女性隊員の増加などを受けて、二〇〇二年、新しい歌詞に差し替えられた。

 (7)は、山一証券の社歌(一九五七年)。平成の前期、社長が廃業を発表するに際して涙ながらに「社員は悪くありませんから!」と記者会見した、あの会社のものだ。

 いくつわかっただろうか。後半は、難問すぎたかもしれない。

 では、この問いはどうだろう。これら七つの曲の作曲者は? もちろん、本書の主人公、古関裕而にほかならない。

文春新書
古関裕而の昭和史
国民を背負った作曲家
辻田真佐憲

定価:1,045円(税込)発売日:2020年03月19日

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