インタビューほか

このパンデミックで人類の未来はどう変わるのか?

大野 和基 (編)

『コロナ後の世界』(ジャレド・ダイアモンド/ポール・クルーグマン/リンダ・グラットン/マックス・テグマーク/スティーブン・ピンカー/スコット・ギャロウェイ/大野 和基)

『コロナ後の世界』(ジャレド・ダイアモンド/ポール・クルーグマン/リンダ・グラットン/マックス・テグマーク/スティーブン・ピンカー/スコット・ギャロウェイ/大野 和基)

 ウイルスの蔓延を防ぐためには、外出禁止など人々の自由な行動を制限することがどうしても必要です。その意味で私たちアメリカ人は独裁的な政治体制をもつ中国をうらやましいと思うこともあります。中国のような共産党一党独裁の政府は、ひとたび決断すれば強権的に緊急措置を実行することが可能ですから。

 しかし、民主主義国家よりも独裁国家のほうが感染症に対して有効に対処できたかというと、答えはノーです。

 昨年十二月に新型コロナによる肺炎が発生したとき、中国政府は情報を隠蔽しようとしました。民主主義国家では、そのような情報を統制することはほとんど不可能ですが、独裁体制であれば悪い決断であっても迅速に行えるのです。

ジャレド・ダイアモンド氏

 振り返ってみれば、二〇〇二年十一月、SARS(重症急性呼吸器症候群)の感染者が最初に発生したのも、中国でした。SARSウイルスが人に伝染したのは、野生動物市場が原因です。そこで売られていたハクビシンからウイルスが人に感染したのであり、そのハクビシンはコウモリからウイルスに感染したと考えられています。

 未知の感染症はSARSやエイズ、新型コロナに限らず、人類の中で自然に発生するものではありません。動物が持っているウイルスが人間にも感染するように変異するのです。その多くが野生の哺乳類です。なぜならウイルスや病原菌にとって、もともとの宿主と同じような性質の動物に乗り換えるほうが簡単だからです。

コロナ後の世界ジャレド・ダイアモンド ポール・クルーグマン リンダ・グラットン マックス・テグマーク スティーブン・ピンカー スコット・ギャロウェイ 大野和基

定価:本体800円+税発売日:2020年07月20日


 こちらもおすすめ
インタビューほか世界各国のコロナ対策を見れば、国民性がハッキリ見える(2020.08.25)
インタビューほか第二の危機は襲来するのか? 日本の英知を傾けて未曽有の脅威に挑む!(2020.06.29)
インタビューほか「人間は脅かされると感情的になり、本性が出る」SF作家が思う小説と現在との符号(2020.05.13)
インタビューほか新型コロナウイルス流行で露見した、報道されない“東京五輪の暗黒面”(2020.04.28)
特集コロナ封じで一躍注目! 妖怪「アマビエ」の正体に迫る(2020.04.27)