1月12日に90歳で亡くなった作家の半藤一利氏は、昭和28年に文藝春秋に入社し、「週刊文春」や「文藝春秋」の編集長を歴任、編集者を務めながら自らも昭和の戦史などを執筆しました。退社後も昭和史研究の第一人者として多くの作品を著し、後世に「あの戦争」の真実を語り継いできました。半藤氏が遺した文春新書の11冊をご紹介します。
『昭和史の論点』半藤一利、坂本多加雄、秦郁彦、保阪正康
どこで日本は道を踏み外したのか、昭和史の謎がこの一冊でわかる!
どこで日本は進路を誤ったのか、戦前は「暗黒」だったのか。ワシントン体制から満州事変、南京事件、ノモンハン事件、日独伊三国同盟、真珠湾攻撃、戦争責任まで、現在にまで尾をひく諸問題を第一人者たちが徹底討論する。
『あの戦争になぜ負けたのか』半藤一利、保阪正康、中西輝政、戸髙一成、福田和也、加藤陽子
21世紀の日本人は「あの戦争」から何を学ぶべきなのか?
対米戦争の目的は何だったのか、陸軍エリートはどこで間違えたのか。戦後七十五余年、「あの戦争」に改めて向き合った六人の論客が、開戦から敗戦までの疑問を徹底的に掘り下げる。「文藝春秋」読者賞受賞。
『日本のいちばん長い夏』半藤一利[編]
ポツダム宣言から終戦まで、当事者三十人が語った「昭和史の争点」
昭和38(1963)年6月に「文藝春秋」で行われた座談会を収録。日本人は終戦をどう受け止めたのか。迫水久常、吉田茂、入江相政、会田雄次、池部良、大岡昇平、徳川夢声ら30人が一堂に会して生々しい言葉で語り合った、忘れてはいけないあの戦争の実像。
『昭和陸海軍の失敗 彼らはなぜ国家を破滅の淵に追いやったのか』半藤一利、秦郁彦、平間洋一、保阪正康、黒野耐、戸髙一成、戸部良一、福田和也
エリート軍人を語ることで見えてくる日本型組織の弱点
宇垣一成と荒木貞夫、東條英機と永田鉄山、東郷平八郎と加藤友三郎、米内光政と井上成美など、昭和の陸海軍の人材をつぶさに分析すると、日本的な集団の欠点がたち現れてくる。「文藝春秋」で大反響を呼んだ座談会を収録。
『昭和の名将と愚将』半藤一利、保阪正康
“昭和史最強コンビ”が代表的軍人22人に評価を下す
責任感、リーダーシップ、戦略の有無、知性、人望……。栗林忠道、石原莞爾、山下奉文、山本五十六、辻政信、牟田口廉也、大西瀧治郎ら、昭和の代表的軍人22人を俎上に載せ、彼らの人物像に迫ることで、リーダーの資質を問い直す。
『司馬遼太郎 リーダーの条件』半藤一利、磯田道史、鴨下信一 他
司馬作品で描かれたリーダーたちに見る指導者の条件とは?
『坂の上の雲』の秋山兄弟、『翔ぶが如く』の西郷隆盛、『世に棲む日日』の高杉晋作、『竜馬がゆく』の坂本竜馬をはじめ、司馬作品で描かれるリーダーたちは魅力にあふれている。国民作家が愛した古き良き日本人たちの輝きを、第一線級の論客が語り尽くす。
『日本型リーダーはなぜ失敗するのか』半藤一利
戦争の指導者たちの行動から究極のリーダーの資質を考える
「決断できない」「現場を知らない」「責任を取らない」そんなリーダーばかりの日本社会。真の指導者が育たないのは帝国陸海軍の参謀重視に遠因がある――戦争の生き証人たちに取材してきた氏だからこそ書けたリーダー論の決定版。
『「昭和天皇実録」の謎を解く』半藤一利、保阪正康、御厨貴、磯田道史
昭和天皇の素顔を明らかにする徹底討論
昭和天皇の公式伝記『昭和天皇実録』。全61巻、1万2000ページを最強メンバーが徹底検証する。初めて明らかになった幼少期、軍部との相克、開戦への道、新憲法下での立ち振る舞いなど、昭和天皇のすべてがここに。
『大人のための昭和史入門』半藤一利、船橋洋一、出口治明、水野和夫、佐藤優、保阪正康 他
教科書で習わなかった昭和史16の結論
善玉悪玉で割り切ることのできない昭和の決断を論じる。巻頭の座談会「世界史の中の昭和史」では、日本以外の視点を交えながら、現代にも通じる教訓を導き出す。
『21世紀の戦争論 昭和史から考える』半藤一利、佐藤優
昭和史の大家とインテリジェンスのプロが新しい昭和史像を描き出す
ノモンハン事件、ソ連の満洲侵攻、731部隊など、昭和史の中でも日本とソ連が激突した事象をそれぞれの視点から徹底検証。昭和史を現代に生きる我々の武器とするために行われた対話から、新しい戦争の捉え方を導き出す。
『なぜ必敗の戦争を始めたのか 陸軍エリート将校反省会議』半藤一利[編・解説]
元陸軍将校による幻の座談会が蘇る
昭和50年代に行われ、広く知られてはいなかった陸軍参謀たちによる座談会「大東亜戦争の開戦の経緯」が初の書籍化。この座談会を昭和史研究の基礎資料の一つとして利用してきた、半藤氏による解説と詳細なあとがきが、一方的な陸軍悪玉論にまったをかける。
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『リーダーの言葉力』文藝春秋・編
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