作家・平岩弓枝(ひらいわ・ゆみえ、本名同じ)さんが、6月9日に永眠された。享年91(1932年3月15日生まれ)。
平岩さんは小説を書き始めて2年目の1959年に「鏨師」で第41回直木賞を受賞。その後、「御宿かわせみ」「はやぶさ新八御用係」シリーズなど、多くの人気時代小説シリーズを執筆してきた。特に「オール讀物」の看板小説として、「御宿かわせみ」は絶大な人気を誇り、江戸から明治へと舞台を移した「新・御宿かわせみ」もふくめ300話以上を数え、何度も映像化されている。
また1987年には田辺聖子さんとともに、女性初の直木賞選考委員に就任し、以来、23年間選考委員を務めた。2016年には文化勲章を受章。その作家としての功績ははかりしれない。心よりの感謝と哀悼の意を表します。
(平岩弓枝さんプロフィール)
1932年東京府の代々木八幡宮宮司の娘として生まれる。日本女子大学を卒業後、戸川幸夫に師事、その後、長谷川伸の主宰する新鷹会で修業。59年「鏨師」で第41回直木賞を当時の戦後史上最年少で受賞。テレビドラマ「女と味噌汁」「ありがとう」「肝っ玉かあさん」シリーズなどの脚本家としても多くのヒット作を生み出す。73年から「小説サンデー毎日」に「御宿かわせみ」を連載、82年以降は「オール讀物」へと誌面を移す。87年女性初の直木賞選考委員に就任、以降23年間にわたり選考委員を務めた。91年『花影の花』で吉川英治文学賞、97年紫綬褒章、98年菊池寛賞、2004年文化功労者、08年『西遊記』で毎日芸術賞、16年文化勲章。
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