作品紹介

徳川家康が天下を統一し、世の中からは急速に戦国の気風が消えていった。かつて戦場で名を馳せた宮本武蔵の剣も、時代遅れの遺物になり果てていた。弟子たちは武蔵を見捨て、道場の存続は危ぶまれている。父親の病いも手伝って、借金まみれの生活をするまでに落ちぶれていた。

武蔵が自分の剣も終わりと観念し、さる大名に形ばかりの免許皆伝の免状を出し、その見返りとして借金の肩代わりをしてもらう話がまとまりかけたが――

そのとき武蔵の元に「五霊鬼の呪い」の探索の依頼が舞い込む。この呪いをかけられた者は二年以内に死ぬと言われているが、大御所・徳川家康が「呪い」の標的になったというのだ。家康に呪いをかけた者(=呪詛者)を生け捕りにするのが武蔵の役割だという。

世を捨てると決めた武蔵は、最初依頼を固辞する。しかし、武蔵の唯一のそして最大の理解者である弟子・佐野久遠が呪詛者に殺されたかもしれないことがわかり、事態は一変。
呪詛者を探しだすことは、弟子の仇を討つことに繋がる。武蔵は自身の中に再び生への衝動が湧き上がるの感じ、呪詛者探索へと旅立つ。

担当編集者より
今も昔も、為政者は「呪い」を利用して民を支配してきました。
「呪い」とは人々の「心のあり方」や生活の根本原理と言い換えてもいいかもしれません。
そうやって今まで当たり前だったことを根本から変えてしまう人(や物)をゲームチェンジャーと呼びます。
著者の木下昌輝さんは現代にいたるまでの「呪い」をかけたゲームチェンジャーが徳川家康だったと見ます。ゲームチェンジが起きたときの衝撃は凄まじく、「呪い」を利用してのし上がる者、振り落とされる者、または自らの力でしがらみを脱して新たに自身の生きる道を切り開く者など、様々な人生が浮かび上がります。そのような大変革の時代を生き抜こうとする人々の姿が活写された本作、是非手に取っていただきたい一冊です。

著者

木下 昌輝

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