山形・鶴岡――酒田の居酒屋がすばらしい
第5話「吐瀉怪優(としゃかいゆう) 山形」は、映画村があるから鶴岡にしたんですが、隣の酒田が好きで。「久村の酒場」っていう居酒屋に行くのがすごい好きなんですよ。
お客さんとも仲良くなって、友達もできて。年に1回ぐらいは行ってます。入口も趣があって、カウンターがコの字になっていて、地元の人たちはそこで飲んでいる。ガラス張りのカウンターの下にある皿を「これとこれ」と選ぶと、温めてくれたり。キスのすり身を団子にした汁がすごく美味しくて。このお店はほんと、お勧めです。
もちろん、鶴岡にも何回か泊まっています。森敦が『月山』に書いた湯殿山注連寺というお寺にも行きました。近くには、大日坊というお寺もあって、どちらにも即身仏があるんです。それぞれが、うちのミイラは特別だ、と自慢するんですよ。注連寺は「うちの即身仏は色がとてもきれいです」というし、大日坊は「形がよいのです」と強調する。暗に、あちらよりもすごい、と張り合ってるみたいなところがよくて、何度も聞きに行ってます。
写真©戌井昭人
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