待機児童数が最少に

　少子化対策も我が国の長年の課題です。それを解消するために、幼稚園、保育園、大学・専門学校の無償化や、男性の国家公務員による最低一カ月の育休取得も進めてきました。これからも、若い人たちが将来も安心できる全世代型の社会保障制度を構築しなければなりませんし、そのための政策を実行していきます。

　待機児童問題については、経済成長の果実を活かし、七十二万人分の保育の受け皿の整備を進めたことにより、昨年の待機児童数は、調査開始以来、最少の一万二千人となりました。今後も保育サービスを拡充し、この問題に終止符を打ちたいと考えています。

　さらに、出産を希望する世帯を広く支援し、ハードルを少しでも下げていくために、不妊治療への保険適用を実現します。安心して子供を産み育てられる社会、女性が健康に活躍できる環境も整備していかなければなりません。

国益を守る外交・危機管理

　外交・安全保障の分野に目を転じると、我が国を取り巻く環境は一層厳しくなるばかりです。この状況を乗り切るためには、機能する日米同盟を基軸とした政策を展開していかなければなりません。

　国益を守り抜くために、「自由で開かれたインド太平洋」を戦略的に推進するとともに、中国、ロシアを含む近隣国との安定的な関係も構築していく必要があります。