現在、八咫烏シリーズの装画を担当して下さっているイラストレーター、名司生(なつき)さんの個展「こもれびのまなざし」が開催中です!
個展初日、八咫烏シリーズ関係者と連れ立ってご挨拶に伺う予定だったのですが、私だけ待ち切れずフライングしまして、ギャラリーOPENとほぼ同時に突撃してしまいました。
個展が開かれているトーキョーピクセルギャラリーは、都営大江戸線蔵前駅A5出口から徒歩3分の場所にあります。名司生さんのオリジナル作品はもちろん、装画が出来るまでの過程が分かるラフ案の数々や、八咫烏シリーズ第1部文庫本新カバーの一枚絵など、八咫烏シリーズ関係のコーナーも作って頂いております。動画による個展レポート(https://www.youtube.com/watch?v=396uAFDjwmI&feature=youtu.be)をアップして下さっているので、こちらを視聴すると中の雰囲気は分かって頂けると思うのですが――やはり、原画を直接見るというのは、一味違った体験でした。
今回は過去作がメインということで、名司生さんのTumblrなどで拝見していた作品も展示されていたのですが、何というのでしょうね。知っている絵のはずなのに、全然知らない絵みたいな感じがするんですよね。画面越しで見た時には純粋な情報として処理していたものが、急に生々しく感じられるというか……作品を通して、創り手の呼吸を間近に感じられるような気がします。しかも名司生さんのオリジナル作品には一枚一枚物語があるので、それを読み取るのもまた、楽しいのです! この子は何を考えているんだろう、こんなところに猫ちゃんがいるなんて気づかなかった、ここに来るまでに何があったのかな、などと、細かい部分を見つけて想像を巡らせるのは、小説の内容を咀嚼するのにも似た楽しさがありました。
そして大変手前勝手な話なのですが、改めて八咫烏シリーズの装丁案や下絵をまとめたポートフォリオを見直し、ただの没案としてしまうのが大変惜しい気持ちになりました。ネタバレへの配慮や装丁としての都合(文庫本は帯を巻くので、メインキャラは下半に配置してはいけないetc)で採用されなかっただけで、絵そのものはめちゃくちゃ素晴らしいのですよ! 振り返って、こんなにたくさん素敵なアイデアを出して下さっていたのだなあとしみじみすると同時に、感謝の気持ちでいっぱいになりました。
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