2015.01.29 インタビュー・対談

男の友情は人生半ばから
葉室 麟×中村雅俊

聞き手: 「本の話」編集部

『銀漢の賦』 (葉室麟 著)

男の友情は人生半ばから<br />葉室 麟×中村雅俊

『銀漢の賦』原作ドラマ・NHK木曜時代劇「風の峠~銀漢の賦」(午後8時より)が高評を得ている。著者の葉室麟さんと主人公・源五演ずる中村雅俊さんとで語る“中年の青春”とは。

葉室麟(はむろりん)
1951年福岡県生まれ。2007年『銀漢の賦』で松本清張賞、12年『蜩ノ記』で直木賞受賞。近著に『峠しぐれ』『影踏み鬼』など。

葉室 中村さんのご活躍は、デビュー時からずっと見ていました。というのは、僕らはまったくの同い年。中村さんが大河ドラマ『花神』で演じた高杉晋作がとても印象に残っています。高杉好きとしては、同い年の方が演じていると、自分が高杉晋作になったかのような幸せを感じていました(笑)。

中村 それは嬉しいです。同い年とは奇遇ですね。

葉室 昭和26年の早生まれで、誕生日も1週間ほどの違いです。勝手に親近感を抱いていました。

中村 誕生日もそんなに近いんですか。人生で見てきた景色が、全部同じだと思います。

葉室 これでも学生時代はジーパンで下駄を履いていました。弾けもしないギター持って歩いてた。

中村 あら、俺もそんな格好してましたよ。

葉室 たぶん中村さんに影響されていたんじゃないかなと。

中村雅俊(なかむらまさとし)
1951年宮城県生まれ。1974年「われら青春!」でドラマデビュー。挿入歌「ふれあい」が100万枚の大ヒット。主演作は100本を超えた。

中村 下駄だと授業を受けるとき楽でしたよね(笑)。鼻緒の上に足を乗っけていられるから快適。走ったり踊ったりするのは辛いですけど。

葉室 下駄を履いてどこか遠くに旅に出て、旅先から大学に行ったり。それがかっこいいと思っていました。かまやつひろしさんの歌で「下駄を鳴らして奴がくる」という歌詞もあった時代です。

中村 懐かしいですね。あの当時は楽しかったなあ。いまの若い人は仲間意識を大切にしますけど、当時は何か人と違うことをやろうとしていませんでしたか。一匹狼が多かった気がします。

葉室 僕らの世代は団塊の世代のちょっと下じゃないですか。全共闘運動をやっている人たちは、自由そうに見えて意外と縛られていた。だから自分たちは、もっと自由になりたいと考えていたんでしょう。

【次ページ】中年の友情と青春

銀漢の賦
葉室麟・著

定価:本体560円+税 発売日:2010年02月10日

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オール讀物 2015年2月号

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