平和書店TSUTAYAアル・プラザ城陽店 奥田真弓さん
最初こそ読み慣れない御所言葉に戸惑いましたが、その優しげな響きにだんだんと慣れてきて、300年も昔の京都洛北の暮らしに想いを馳せることができました。
山裾の寺の四季折々の営みの中で起こる小さな事件や、人々の悩みを受け止め解き放つ優しく穏やかな老尼と、生真面目な若い寺侍の掛け合いも微笑ましい。
静馬たちが生きていた300年前の風景と、さほど変わらないであろう比叡の山々を遠くに見ながら、いつの世の人々も悩みながらもがきながら、自然と共に生き、それが今に繋がっていることを感じました。
心穏やかになれる素敵な短編集でした。
八重洲ブックセンター 内田俊明さん
静かながら興味深く展開する物語に冒頭から心奪われ、つらく悲しい世にあっても優しくすがすがしい人の心のありようが胸にしみた。ただならぬ魅力にあふれた一冊。
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