- 2020.11.27
- インタビュー・対談
スポーツにして最も知的なギャンブル「競輪」。その奥深い魅力
轡田 隆史 ,堤 哲 ,藤原 勇彦 ,小堀 隆司
『競輪という世界』(轡田 隆史/堤 哲/藤原 勇彦/小堀 隆司)
男子選手のトップスピードは時速70キロを超え、女子のトップ選手でも60キロ以上を叩き出す。さらにスピードだけでなく、勝つための位置取りや戦略が欠かせない。詰め将棋にも似た頭脳戦の一面も持ち合わせているのだ。
その一方で、彼らは賭けの対象でもあり、そういう意味ではバクチの駒であるともいえるだろう。それだけに通常のスポーツ以上に、公明正大であるためのルールが細かく定められている。それは競輪場の中だけではなく、場外の生活にも及ぶ。選手はもちろん車券を買うことはできない。レースの期間中は競輪場に併設された選手宿舎で過ごし、携帯電話など情報通信機器は預けておかなければならず、たとえ家族であっても期間中は原則連絡を取ることはできない。便利さよりも公明さが最優先される決まりであるのだ。
競輪はよく人間ドラマと喩えられるが、強い選手が必ずしも勝つわけではない。時に番狂わせが起こり、筋書きのないドラマに場内が沸き立つ。それは競馬もボートレースも同じだが、人がペダルを踏む競輪において勝負の綾はより複雑と言える。
9車立てが基本の競輪では、9つの個性の戦略や思惑が絡み合うことで、無数の勝利の方程式が浮かび上がるのだ。
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