もう一つ考えているのは、読み手のAI化です。
先ほども話に出ましたが、ネットの小説サイトを見ていると、みんな読者が欲しいんですね。書くことが簡単になっていくと書き手の参入が増えてきて、今度は読者が不足してくる。そうなると読者AIの需要が出てくると思います。「僕が書いた渾身の傑作を、よりたくさんのAIに読んでもらいたい」という時代が来るかもしれません(笑)。
じつは読み手のAIというのは、もっと現実的に必要とされる場面があって、小説投稿サイトにはスコッパーと呼ばれる人たちがいます。まだ世の中に知られていないいい作品を、スコップで掘るように掘り出してくる人たちという意味です。この機能はAI化できます。AIを調教して自分の好きなコンテンツを掘り当てさせるスコッパーAIは、そのうち出てくると思います。
例えばニュースでは全文検索して自分に必要な情報を取ってくるということはすでに行われています。それを小説にも当てはめることができます。その延長として、「僕の小説は、有名な○○さんのAIに発掘されたんですよ!」という売り文句がいずれ出てくるのではないでしょうか。
これはビジネスにも有用で、毎日たくさん出る本をAIに読ませて、これは売れるはずだという本を選ばせる。書き手のAI化よりもコストが小さくて、費用対効果は大きいと思います。
そういう蓄積から、それを逆転させて書き手になるということも起きてくるかもしれません。読者AIに太鼓判を押される小説を自動生成するという。
いずれにしても、AIは普通に小説とか本とかに絡んでくる分野だと、私は思っています。
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