- 2020.07.01
- インタビュー・対談
福島トリオは同級生ではなかった! おでん屋は本当にあった!? 朝ドラ「エール」を振り返る
聞き手:文春新書編集部
モデルとなった「古関裕而」の評伝の筆者・辻田真佐憲氏が解説
ヒット中のNHK連続テレビ小説「エール」。6月27日でドラマは一時休止し、休止期間中は第1回目からの再放送を始めている。窪田正孝(古山裕一役)と二階堂ふみ(妻・音役)のダブル主演という異色の「連続テレビ小説」だが、主人公のモデルとなった古関裕而の評伝『古関裕而の昭和史 国民を背負った作曲家』を書いた辻田真佐憲氏は「前半戦」をどのように観たのだろうか?
――普段はドラマをご覧にならないそうですね。
辻田 実は20年以上、テレビドラマを全く見たことがないんです。さらに言えば、執筆活動を始めてからは、完全に夜型人間になったので、“朝”ドラというのは別世界の出来事でした(笑)。
――そんな辻田さんが一念発起して、ほぼ毎日、ドラマに関するツイートや原稿を公開しておられます。実際にご覧になってどのように感じていますか。
辻田 歌唱シーンが魅力的なドラマですね。古山裕一(古関裕而)の妻、音(古関金子)を演じる二階堂ふみさん、双浦環役(三浦環)の柴咲コウさんら出演者が実際に歌っているそうですが、非常に魅力的だと思いました。
中でも、印象に残っているのは、ドラマの中で裕一の最初のヒット曲とされた「船頭可愛いや」を歌った藤丸役の井上希美さんです。当時のレコード音源は、経年などの要因で音質が劣化しています。歌手が歌っているシーンでそのままレコード音源を使っても、とても生身の人間が歌っているとは思えないでしょう。今回は、俳優さんが非常に高いクオリティーで再現していて、「ここまで忠実なのか」と驚きました。
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