- 2020.07.01
- インタビュー・対談
福島トリオは同級生ではなかった! おでん屋は本当にあった!? 朝ドラ「エール」を振り返る
聞き手:文春新書編集部
モデルとなった「古関裕而」の評伝の筆者・辻田真佐憲氏が解説
――今回、「エール」を見ながらドラマについて発信をしてきて、さまざまなことに気が付いたとうかがいましたが。
辻田 私自身は先ほどお話した通り、これまでドラマは見なかったのですが、この作品は歴史的事実と物語の距離感を楽しんでいます。これまで研究者がドラマや映画、小説などの物語を批評する場合、「ここが史実と違うからダメだ」とか「史料にはそんなことは書かれていないからよくない」などといった、否定的な指摘が多かったように思います。しかし、そういった重箱の隅をつつくような指摘は、一部のマニアは唸らせても、多くの一般視聴者には受け入れられていないように感じていました。Twitterやブログなどで「エール」に関して書くようになってからは、ネガティブな指摘ではなく、史実と物語の面白さの両方を通じて古関裕而という作曲家の魅力を知ってもらえる内容を書くようにしています。もちろん、どうしてもダメはところはダメだと指摘せざるをえませんが……。
ドラマと同じように現実の古関裕而にも波瀾万丈の物語があります。ドラマが少しお休みの時期に私の本を手に取って、「ここをこうやってアレンジしたのか」ですとか「このエピソードを大きく広げたのか」など、楽しんでもらえたら嬉しいです。
こちらもおすすめ
プレゼント
-
『赤毛のアン論』松本侑子・著
ただいまこちらの本をプレゼントしております。奮ってご応募ください。
応募期間 2024/11/20~2024/11/28 賞品 『赤毛のアン論』松本侑子・著 5名様 ※プレゼントの応募には、本の話メールマガジンの登録が必要です。