インタビューほか

福島トリオは同級生ではなかった! おでん屋は本当にあった!? 朝ドラ「エール」を振り返る

聞き手: 文春新書編集部

モデルとなった「古関裕而」の評伝の筆者・辻田真佐憲氏が解説

『古関裕而の昭和史』(辻田 真佐憲)

――今回、「エール」を見ながらドラマについて発信をしてきて、さまざまなことに気が付いたとうかがいましたが。

辻田 私自身は先ほどお話した通り、これまでドラマは見なかったのですが、この作品は歴史的事実と物語の距離感を楽しんでいます。これまで研究者がドラマや映画、小説などの物語を批評する場合、「ここが史実と違うからダメだ」とか「史料にはそんなことは書かれていないからよくない」などといった、否定的な指摘が多かったように思います。しかし、そういった重箱の隅をつつくような指摘は、一部のマニアは唸らせても、多くの一般視聴者には受け入れられていないように感じていました。Twitterやブログなどで「エール」に関して書くようになってからは、ネガティブな指摘ではなく、史実と物語の面白さの両方を通じて古関裕而という作曲家の魅力を知ってもらえる内容を書くようにしています。もちろん、どうしてもダメはところはダメだと指摘せざるをえませんが……。

晩年の古関裕而。古関裕而記念館にて(2019年5月、著者撮影)

 ドラマと同じように現実の古関裕而にも波瀾万丈の物語があります。ドラマが少しお休みの時期に私の本を手に取って、「ここをこうやってアレンジしたのか」ですとか「このエピソードを大きく広げたのか」など、楽しんでもらえたら嬉しいです。

古関裕而の昭和史辻田真佐憲

定価:本体950円+税発売日:2020年03月19日


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