阿部　「カ～ゴメカ～ゴ～メ～」みたいな感じでほんとに怖い世界だなと思いました。こんなふうに言ってるとたまに人権侵害じゃないかってほんとに心配してくれる方がいらっしゃるんですけど。これが何で出来るかっていうと、ちゃんと信頼関係が出来ているからなので、そこは大前提として申し上げておきますね。信頼関係が出来ていない人にそんなことやったら警察沙汰になるので。そこは我々なりのコミュニケーションが取れていて、「頑張ろうね」っていうお互いの気持ちがあって、執筆部屋に入ってるっていう。そこはどうかご心配なく。ただ、心境としては完全にカゴメカゴメ。

萩原　さっき全部自分に起こった出来事というのは小説家にとってプラスになるって言ったじゃない。それは本当にそうで、そういう意味では表現されてない方は可哀想だと思うんですよね。夫婦喧嘩しようが親子喧嘩しようが、作家にとっては全部ネタだからね。これは美味しいネタになると思うから、良い方に転化すると思うんですね。

　漫画家の松崎さんにも一言いただきたいと思います。

阿部　私の大好きな松崎さんです。

松崎　松崎夏未と申します。プライベートで来てるのに引っ張り出されてしまいました。

阿部　この人あれですよ、「自分の本名で申し込むから絶対ばれない」とか言ってたんですけど「もしもし」って言った瞬間に学芸員さん「松崎さん？」ってなったらしいですよ。

松崎　すぐばれましたね。今ちょっと退席してたんで、戻ってきたら編集さん達が立ってたので「怖っ」と思ってました。

阿部　逃げられませんでしたね。

松崎　もう、良いですか？

萩原　ありがとうございます。すいません。

（場内拍手）