二階にあがると仕事場だ。
稲妻形の机は、司馬遼太郎氏が愛用していた「ブーメラン机」を参考にカリン材でつくった特注品。そのうえには、テキストのすみずみにまで目が届くよう曲面ディスプレイを置く。傍らには愛用の万年筆。近代と現代がしなやかに交わる、門井さんらしい空間だ。
木製の玄関扉を開けると、神秘的な階段が迎えてくれる。二階のうえに設えられた塔屋から燦燦と光が降り注ぎ、まるで天上へと続く道のよう。
玄関アーチを装飾するアイアンワークのモチーフは門井さんのイニシャル「Y・K」と、開かれた本だ。玄関にはヴォーリズゆかりのメンソレータムの看板も飾られている。
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