前回、「このコラムが公開される頃には、(スペース配信が)アーカイブで聴けるようになっているはずです!」などと元気よく言っていたのですが、肝心のスペースは冒頭ハウリングの嵐、その録音再放送時もホストの関係で中断するトラブルなどがあったようで、楽しみにお待ち頂いていた皆様には大変ご迷惑をおかけする次第となってしまいました。本当に申し訳ありませんでした……。今回、私も含め運営側が色々学習しましたので、次はもうちょっとスムーズに出来ると思います! 今回のことに懲りず、また何かありましたらお付き合い頂ければ幸いです。
(スペース配信録音再放送版はこちらから、5月29日まで公開中です)
そしてトラブルのせいで時間切れになってしまった分、飛ばしてしまった質問をこちらで補足させて頂きます!
文責・阿部智里
松崎夏未さん=(松崎) 阿部智里=(阿部)
Q たくさん雪哉を描かれてるかと思いますがどのシーンの雪哉が描いてて楽しかったですか?
(松崎)24話ラスト、谷間から出る時、若宮が迎えに来たシーンかな? 小説の描写からこれは小手返しと推測し、武術大会や演舞の動画などを見て勉強しました。動きが伝わるように描くの大変でした!
(阿部)小説だとたったの一文なんですけどね。こうした松崎先生のたゆまぬ努力によってコミカライズは出来ています。
Q 3巻でお気に入りのシーンはありますか?
(松崎)谷間の女郎初登場シーン。おっぱいいっぱい描けて良かったです! とだけ言うと誤解を招きそうなんで補足しますが、正直、媒体的に描いて大丈夫かなと思った部分でもあって……女体消費とでも言うのかな。女性を性的に消費するということの意味を、作品世界のテーマとして物語の中で表現しようと強く意識して描いた部分なんです。そういう意図が読者の皆さんにも伝わっていたらいいな、と思います。
(阿部)この場合の女体消費って、作品上の意味だけじゃなくて、これを読む側のメタ的な意味にもかかっているよね。もしあのシーンが配信された時に乳首に修正が入っていたりしたら、ものすごい違和感というか、逆に読む側の感覚が試されているような心地がしたと思う。そういう気迫というか、描き手の覚悟が伝わってくる良いシーンでした。
Q コミカライズしてみたい日常シーンはありますか?
(松崎)原作にはない分、好き勝手出来ると思ってます! いっぱいやるつもりなので皆さん楽しみにしていて下さい♡
(阿部)『追憶の烏』まで読んで言うのがこれですよ。いやはや、恐ろしい方と組んでしまった……。
Q 3巻でお気に入りのシーンを教えて下さい!
(松崎)どういう「お気に入り」かによって違うからいっぱいあるんだよね。トータルで作劇的にってことなら、やっぱり谷間のあたりかな。あそこは相当計算して描いたから思い入れもある。前の質問で出たおっぱいのシーンも、その後のくれ葉と雪哉の対峙に繋げたくて計算して入れたんだよね。無駄なシーンは一個もない。
(阿部)めっちゃ読みごたえあったよ。一読者として私も大好き!
Q 特に分解が大変なシーンはどこでしたか?
(阿部)これは、スペースで出てきたコミカライズにおけるコツ、原作の分解と再構築の話だね。いかがです?
(松崎)これもやっぱり谷間かなぁ。2部含めて、シリーズ全体の構成要素を見据えて補足したものだから。でも2部まで見ないと意味が分からないという感じじゃなくて、1部ラスト『弥栄の烏』で因果が明らかになるよう、土台となる部分を作ったつもりです。
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