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朝顔同心はアキバ系!?

朝顔同心はアキバ系!?

「オール讀物」編集部

梶よう子さん#1


ジャンル : #歴史・時代小説

【第二作】『夢の花、咲く』(梶よう子 著)

――物語の中には、「幻の一朝」とされる黄色い朝顔が出てきますね。

 花が咲いた例はあるんです。ただ、種が残らない。朝顔の研究者によれば、黄色と黒の朝顔というのは現在でも咲かせ方がわかっていないそうです。江戸時代の朝顔を写生した史料の中にも、いくつか黄色い変化朝顔が描かれているんですが、どのように作られたのかはわからない。一代かぎりで、次にいつ出現するかは誰にもわからないんです。

――そんな幻の花を夢見て朝顔栽培に燃えているのが、北町奉行所の同心というところも面白いです。

 可憐でちっちゃい朝顔のそばに、でかい、ボ~ッとしたやつがいるんです(笑)。この取り合わせが気に入って、主人公をひょろっと背丈の大きい人物にしました。

――興三郎が町をぼんやりそぞろ歩く様子とか、小料理屋でちょっとした酒肴をつまむところとか、さりげない描写がとても映像的で、印象に残ります。

 テレビドラマの時代劇が昔からとても好きだったんです。それこそ幼稚園の頃から時代劇を観ていました。一番はじめに記憶にある俳優さんというのが近衛十四郎さんです。松方弘樹さんのお父さま。この間、松方さんがそのお父さまの役(『素浪人月影兵庫』)をおやりになっていて、ウワーッ、似てるなあ、と感動したんですけど(笑)。最近では、やっぱり『鬼平犯科帳』が大好きで、その次が『御家人斬九郎』でしょうか。……すいません、ただのミーハーなファンみたいで。

――いえいえ、オール讀物は『鬼平』の発表媒体ですから(笑)。

文春文庫
一朝の夢
梶よう子

定価:836円(税込)発売日:2011年10月07日

文春文庫
夢の花、咲く
梶よう子

定価:660円(税込)発売日:2014年06月10日

単行本
菊花の仇討ち
梶よう子

定価:1,760円(税込)発売日:2019年09月27日

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