
私は小食なのですが、同時にやや偏食のきらいがあります。
急にピザが食べたくなってデリバリーしたのに1ピースで満足してしまったり、ひとつの品目を「おいしい!」と思うと、飽きるまで延々と(一度には多く食べられないので、毎日同じ献立という意味で)食べ続けたりします。
以前、文藝春秋の執筆室で缶詰になっている頃、オール讀物編集部が校了前で詰めているタイミングに重なると、一緒に夕飯の出前を取って下さることがありました。しかし当時はそういった裏事情は知らなかったので、「何が食べたいですか?」と訊かれた際には必ず「じゃあ釜めしで」と答えていました。私の希望に合わせて出前を取るので、可哀想に編集部の皆さんは、強制的に釜めしを1週間も頼み続けることになってしまったのです。あまりに変化がないので、編集部の方のほうから「今日はカレーにしましょうね」「たまには焼肉弁当がおすすめです」などとバリエーションを増やしてくれるようになりました。
実際頼んでもらうと、違う献立も普通に美味しいのですけどね。何故か一旦「うまい!」と思うとそれから抜けられなくなるのです。カレーなり焼肉弁当なり、「これもいいな!」と思うと、今度はそれと同じものをまた続けて頼むようになるので、当時私に付き合わされた方々は大変だったんじゃないかと思います。

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