司馬遼太郎、藤沢周平、池波正太郎などのロングセラーに人気シリーズを多数抱える佐伯泰英、掘り起こし名作も!

歴史時代小説ファン待望のラインナップでお届けします。


6月の新刊より

佐伯泰英 『狂う潮』 新・酔いどれ小籐次(二十三)

『狂う潮』 (佐伯 泰英)

冴えない初老の男でありながら、剣の達人にして大酒飲み。殿様から長屋の住人まで、誰もが頼りにする異色のヒーロー・赤目小籐次。第一巻『御鑓拝借』(小籐次がたった一人で大名四家に挑む、最高にスカッとするお話)からスタートし、現在すでに累計900万部となったこの大人気シリーズも、この8月でついに完結を迎えます。

江戸を離れ、先祖の地・豊後森藩に降り立つ小籐次と息子の駿太郎を待ち受けるものとは……? 愛しい江戸の人々は……?

6月『狂う潮』、7月『八丁越』、8月最終巻『御留山』。完結に向けて、怒濤の三か月連続刊行です!(担当YY)

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岡本さとる 『仕立屋お竜』

『仕立屋お竜』(岡本 さとる)

人気書下ろし小説シリーズを執筆する一方で、芝居や、TVドラマの脚本にと活躍する岡本さとるさんが文春文庫初登場です。

主人公のお竜は、昼は着物の仕立てを生業としていますが、その裏の顔は、極悪人を闇に葬ることも厭わぬ「地獄への案内人」。非道な手段で女性を売りさばく女衒や、DVを繰り返す男たちに鉄槌を下します。読みどころは何といっても、お竜の妖艶さと痛快アクションシーン。

立原圭子さんの装画にもご注目ください!(担当TO)


佐藤巖太郎 『将軍の子』

『将軍の子』(佐藤 巖太郎)

デビュー作『会津執権の栄誉』がいきなり直木賞候補になった佐藤巖太郎さん。

初代会津藩主、保科正之の生涯を描いた連作短篇集が文庫化されます。

徳川秀忠の庶子として生まれながら、生涯親子の名乗りをあげることを許されず、江戸城の外で育った「将軍の子」。

稀代の名君になるまでの数奇な、そして清廉な生き方。カバーには、泥の中から美しい花を咲かせる蓮の花が描かれています。

解説は、「佐藤巖太郎の大ファン」を自認する本郷和人さん! 文章の美しさもべた褒めです。注目の歴史小説の書き手による傑作連作短編集、ぜひともご一読ください。(担当TI)


葉室麟 『読書の森で寝転んで』

『読書の森で寝転んで』(葉室 麟)

没後ますます敬慕される葉室麟さん。氏こそ「令和の国民作家」にふさわしい存在と言えるでしょう。本書は、葉室さんが直木賞を受賞される前後から亡くなる直前までの書評、随筆、小説講座、掌編をおさめたオリジナル文庫です。

新聞、雑誌、ネットと発表媒体は多岐にわたりますが、一冊にすると、その「筋の通り方」にあらためて驚かされます。楽しいことよりは苦しいことの多い人生にあって、生涯、他者を敬い、本を愛し続けた作家の心が伝わってくるこのエッセイ集、ぜひ、ご一読のほど、よろしくお願い申し上げます。
(担当HK)

文春文庫 「歴史時代小説フェア」対象本

銀漢の賦
隠し剣秋風抄 〈新装版〉
壬生義士伝 上
壬生義士伝 下
読書の森で寝転んで
神隠し 新・酔いどれ小籐次(一)
狂う潮 新・酔いどれ小籐次(二十三)
御鑓拝借 酔いどれ小籐次(一)決定版
将軍の子
仕立屋お竜
花や散るらん
鬼平犯科帳 決定版(一)
竜馬がゆく 一〈新装版〉
竜馬がゆく 二〈新装版〉
利休にたずねよ
さらば深川
火群のごとく
陰陽師
御宿かわせみ〈新装版〉
まんまこと
甘いもんでもおひとつ 藍千堂菓子噺
渦 妹背山婦女庭訓 魂結び
天地に燦たり
宇喜多の捨て嫁
三国志 第一巻
東慶寺花だより
保科正之の生涯 名君の碑
銀の猫
江戸彩り見立て帖 色にいでにけり
劒岳〈点の記〉 〈新装版〉
あかね空
若冲
つまをめとらば
会津執権の栄誉
信長の血脈
ゆけ、おりょう
生きる
龍馬史
秘太刀馬の骨
老いの入舞い 麹町常楽庵 月並の記


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