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作家の羽休み――「第58回:ダンス音痴の悲哀」

作家の羽休み――「第58回:ダンス音痴の悲哀」

阿部 智里


ジャンル : #エンタメ・ミステリ

 突然ですが、私はダンス音痴です。

 踊れる人から「え……ダンスが出来ないってどういうことなの……?」と煽りでも蔑みでもなく純粋な疑問から問われることがたまにあるのですが、今回は「ダンスが出来ない」というのはどういうことなのかを自分なりに分析した結果をご報告しようと思います。

 現在は地下鉄の階段を下りるだけでゲホゲホしてしまう完全インドア派の私も、前提条件として、学生時代はそこそこ運動が出来るほうでした。

 小学生の頃は運動会でリレーの選手に選ばれましたし、中学生の頃の体力テストの成績も良いほうで、当時所属していた柔道部では黒帯も取ったくらいです。

 しかも、踊ること自体は結構好きでした。

「いやダンス音痴と宣った口で一体何を言っているんだ?」と自分でも思うのですが、曲に合わせて自由に踊る創作ダンスの類は(傍からどう見えているかは全くの別問題として)めちゃくちゃ得意なのです。

 今でも暇になると一人で変なダンスを踊って運動不足を解消しているのですが、それをたまたま友人に見られて「私は絶対に突っ込まないから」と冷ややか極まりない目で告げられたこともあります。

 問題なく体を動かせる程度の身体能力はあって、本人も踊るのが好き。

 では、何をもって「ダンス音痴」と言うのでしょうか?

 一口に「ダンスが得意」と言っても、そこに至るまでには色々な構成要素があると私は思っています。

・柔軟な動きを可能とする身体能力
・音楽に合わせて体を動かすためのリズム感
・動きによって何を表すかという表現力 などなどです。

 どれかが得意でも、どれかが欠けていては客観的に「ダンスが得意」とは評価されません。

 私の場合、何が欠けているのかと言うと「あらかじめ決まった動きを模倣すること」がすこぶる困難なのでした。

 ダンスが出来る人は言います。「見たまんま動けばいいだけじゃん。何が難しいの?」と。

 それが出来れば苦労はしないんですよ。

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